【銀魂】はじめまして。木刀【刀剣乱舞】２

43.厠問題 ページ2

和泉守兼定は厠へ向かうところだった
そしてそこである人物と出会ったのだ


「え、なんでいるんですか」

それはいつの間にか和泉守と犬猿の仲となったAだった



「主！」

勢い良く障子を開けて審神者の部屋に入った和泉守


「男の部屋に無断で入るなと言っただろうが」

審神者が手にしていたのは春画。真昼間からこの審神者は春画を読んでいたのだ
だが今の和泉守はそんな事は関係がない


「何で女人の厠がない！」

「お前、男所帯に女の便所置いて誰が入るんだ」

「は…？Aがいるだろ！」

「大丈夫だ」

「は！？」

「アイツも自分が男として了承してくれた」

「迷惑だ！」

「…その時期か」

「は？」

「便所でﾋﾟ---。女がいたら出来な」「黙ってくれ…」


片手で顔を覆い顔が赤くなる和泉守を見て審神者はニヤついた


「俺だって専用の便所設置したいのは山々だ。理由を言えば政府もタダで設備してくれる。だがアイツ上には言えねぇだろ。自己負担ってのは無理がある。まあ理由さえあれば簡単だがな」




「おい」

「不在です」

「不在の部屋から声がするわけねぇだろ」

和泉守はAの部屋の障子を開けた


「開けるくらッ！？」


開けたそこには着流しを脱いでAがサラシの包帯を巻いている途中だった
勢い良く障子を閉める


「み、見せるな！」

「貴方が勝手に入ったんでしょうが」


障子の前、深呼吸をしてもう一度声をかけようとすると背後から「興奮してます？」と笑い混じりの声がした

「してねー！」

障子の奥から笑い声が聞こえる


「で、話って？」

障子の隙間から顔を出す彼女に咳払いをして先程までの理由を話す


「なるほど。分けてほしいんですね」

「お前がっ…」

「はい？」

「…女だから……分けて当然だろ…」

照れ臭そうに話す和泉守


「…女って言わないでほしいんですけど」

「うるせえ！女に女って言って何が悪いんだ！」

「でもそういう配慮は嬉しいです。周りから避けて入るのも面倒くさかったからな」

「今まで避けてたのか…」

「理由を上の方に納得させるんですよね？」

「主はそう言った」

「ならばいい方法があります。こんのすけ、出てきてください」

Aが呼ぶとこんのすけが煙を巻いて現れた


「設備の申請を出したいので申請書下さい。あ、あと筆と判子」

和泉守は首を傾げてAに何をするのかを問いた


「審神者さんがちょっといい思いをしない事です」


満面の笑みでAは答えた

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