【アンナチュラル】中堂班にはもう一人いるそうです 【男主】

名もなき毒　12 ページ13

中「糖尿病で入院していた55歳男性､嘔吐と下痢の症状が出たあと面会が禁止になった｡病院は病状悪化と説明したがICUではなく陰圧制御室に隔離された｡男は3週間生死を彷徨い一昨日死んだ」



中堂が言い終えるとAはくるりと資料を裏返す｡すると葬儀場の住所と時間が書かれていた



『後30分くらいで、証拠が灰になるね』



その言葉と同時にデスクに資料を置いて所長室に入っていった中堂を追う




＿＿＿＿＿＿




『それにしても系さんが珍しいですね』


中「……お前が珍しく絡んだからだ」


『ふふっ笑そうですか…なんかちょっと感情移入しちゃって』



朝日が登り明るくなった解剖室で2人は解剖台の上に寝転び顔をタオルで覆ったまま会話をする
すると解剖室のドアがノックされる
最初は軽く2回ノックされたのだが狸寝入りを決め込んだ2人は反応を見せずしつこくノックされた為中堂がうなり声をあげる



中「あ゛ぁ〜うるせ〜ﾁｯ!!」


三「お返ししますこれ偽物ですよね､公文書偽造｡こんなもの持ち出さなくてもご遺族の皆さんは分かってくれました」


中「ラッキーだったな」


『クソまみれの世の中で珍しいことがあるんですね』



黙っていたAだったが中堂とほぼ同時にのそりと上半身を上げた



三「クソかどうかは本人次第じゃないですか？」


中「自分一人で証拠を見つけてから大口を叩け」


三「中堂さんの解剖実績3000件とAの2900件実績を私の実績と合わせたら7400件の知識になります｡協力すれば無敵だと思いませんか」


「『無敵/ね…敵は何だ/何なの?』」







ミ「不条理な死」

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