【進撃の巨人】 IQ200の天才少女 (ページ13)

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IQ 12 ページ13

キース「親は、元気にしてるか？」

「………いや、死んだよ」

俺がそう言うと、キースさんは俺の頭に手をのせた。

キース「…狙われているんだろう？」

「あぁ。で、逃げてる途中に調査兵団と会ってね」

キース「そうか…。いつかはそうなるかもしれないと思ったが…。でも、君だけでも残っていることが奇跡だ」

「ありがとう」

キースさんは、俺の頭にのせていた手を肩にのせた。

キース「そうだ、少し訓練していかないか？まぁ他の訓練兵もいるが」

「あぁ。そのつもりで、ここまで来たんだ」

キース「そうか。じゃあ少し待っていてくれ」

「分かった」

そうして、キースさんを待つ間、他の兵士の訓練を見学することにした。

色々と歩き回っているうちに、ある一人の少年が目に止まった。

「なんだありゃ？」

逆さまになっている。

あんな風になるなんて、見たことがない。

あの綺麗な黒髪をした女兵士とは真逆だ。

「逆に天才なのかも……」

いい意味ではないが。

そうやって見ていると、近くにいるキースさんが目に入った。

さっきの和らいだ表情とは一転し、さすが教官、と言いたくなるような顔だった。

「訓練兵になんなくて良かった…」

そう思っていると、キースさんと目が合った。

手を振ると、手招きをされた。

「ん？」

首をかしげながらも、キースさんの元へ駆ける。

「どうした？」

キース「ちょっと、この訓練兵の指導をしてくれないか」

「えっ！？」

俺が？

驚きを隠せないでいると、キースさんに肩に手を置かれた。

キース「昔教えたようにすればいい。アドバイスでもなんでも」

「そう言われてもなぁ…」

キース「そうだ、見本を見せてやってくれ」

「え」

俺が反論する間もなく、その少年は降ろされた。

少年の顔は、とても悔しそうだった。

キース「ほら、A」

「ちぇー、分かったよー」

見本を見せるなら、まだ格闘術をやるほうがいいんだけどなぁ。

そう思いながら、その少年に見本を見せる。

少年含む周りの訓練兵が、感嘆の声を上げる。

キース「……ふむ。素晴らしいな」

「そうか？ありがとさん」

少年「……すげぇ…」

キース「どうだ、このまま訓練兵になるか？」

「いやいや、いいよ。キースさんが教官だとしても、怖そうだしな」

キース「そうか。Aなら首席を取れると思うんだが」

「ははっ、そりゃありがてぇ」

……あの綺麗な黒髪をした女兵士のほうが上だと思うがな。