7話 ページ7
Aside
と、いうわけで、私の家で絶賛指導中なんですが。
『……あの』
「何か違ってるか?」
『いや、私がお教えすることが無いと言いますか、何と言いますか』
いや、あのですね。
とてもお上手なんですよ、不死川くん。
とてもお上手なんです、料理。
もう我が家のキッチンでは勿体ないくらい。
しかも私服も素敵です。中学一年生とは。
『どこまで出来るか知りたくて、あれこれさせたんですが。
本当、無駄無い動きで、私が指示することないと言いますか』
「はは、そう褒めてもらうとありがてぇんだけどな」
あっ、推しが笑ってる!!
可愛い!!
と、思いつつも、不死川くんはパパっと野菜炒めを作ったかと思うと、卵焼きも作り出し。
しかもヘラ無しで。
『……逆に何が知りたいの?』
「あ?」
『ごめんなさい』
本音が漏れた。
でも、それほどに彼の料理に無駄が無い。
頼む誰か、彼のどこに指導してあげたらいいのか教えてくれ。
そう思っていると、彼は笑った。
「本当はな、口実なんだ」
『はい?』
「お前、いつも俺の事見る割には、俺が目を向けるとすぐ逸らすだろ?」
『その節は誠に申し訳ございません』
「それはいいんだけど、お前がどういう奴なのか知りたくてな。
宇髄からあれこれ話聞いてみたんだ」
『あ、なるほど』
うん、なるほどじゃねぇ。
いや、推しに眼中に入れてもらうとは、とても有難い。
だがしかし、お目汚し失礼しましたァァァァァ!!!!
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作者名:やぁと | 作成日時:2021年10月1日 23時