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「ちょっとだけ、重ねちゃってたかもね。
元カノと。
Aもいつか横尾さんのところに戻っちゃうんじゃないかとか、内心疑ってたところはあるかも。」

正直にそんな話をしてくれるのが、なんだか嬉しくて、

俊哉の手を掴んでは、自分の指を絡めて繋いでみた。

あまり本音を聞かせてくれなかった俊哉のことだから、こういう話をするってことは、かなり勇気のいることだと思ったんだ。

ぎゅっとその手を握ったら、俊哉はそれに答えるように笑いかけてくれた。

「…そういうとこ。
Aのそういうところが好き。
いつも俺のことを振り回すくせに、俺が迷ってる時や辛い時は、こんな風にすぐに気持ちに寄り添ってくれる、みたいな。」

「そんなことしてた?私。」

「してたよ。
Aのことを意識し始めたのは、新人研修の時だったんだけど。
隣の席だったの、覚えてる?」

「覚えてるよ。」

あの時の俊哉はけっこう緊張していて、自己PRの時だって言葉に詰まったりしてたよね。

その後、2人1組にならなきゃいけなかった時、私は速攻で隣にいた俊哉を誘ったんだっけ。

「あの時、2人1組になれって言われた時。
みんな同性同士で組んでたじゃん?
なのにAは一番に声をかけてきてくれた。」

「うん、だって不安そうな顔をしてたから。」

「それがすごくうれしかった。
そのあとも同じ部署に配属になって、仕事で凹んだりした時に、一番に気付いてくれたのはAだから。
好きにならずにいられるわけがないって。」

驚いた。

私は一方的に、俊哉に甘えてばかりだと思ってたから。

こんな私でも、俊哉の役に立ってたんだね。









「Aは確かに前の彼女と少し似てた。
でも、だから好きになったわけじゃないよ。
元カノのことも、しばらくは引きずってたかもしれないけど、Aに会ってからは思い出すこともなくなった。
だけど…。」

「何?」

俊哉が口ごもるから、私は次の言葉を急かしてしまう。

だって、そうでもしないと優しすぎる俊哉は、私を不安にさせないために、何も言わなくなりそうだから。

「Aには告白するつもりなんてなかった。
ずっと親友として隣にいられたらいいなとか、ぬるいことを考えてた。」

「それって、何で?」

そうしたら俊哉は、急にこちらに向き直って、きちんとこう答えてくれた。

「だってAは、俺のことを好きじゃなかったから。」

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わかめ(プロフ) - キスマイさん» お返事が大変遅くなりまして申し訳ございません。そして長々と読んでいただいてありがとうございました。また宮田くんのお話を書きたいと思ってますので、その節はどうぞよろしくお願いいたします。 (2019年2月3日 20時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
キスマイ(プロフ) - 宮田くんが大好きで色んなお話を読んできたんですが、こちらの俊くんとても素敵で優しさもカッコ良さも最高でした。素敵なお話をありがとうございます! (2019年1月14日 11時) (レス) id: 64045badf0 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 雪名さん» お返事が遅くなりまして、大変申し訳ありませんでしたm(_ _)mm(_ _)mキュンキュンとか言っていただけて、うれしいです。どうかまた読んでやってください♪ (2018年10月25日 22時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ランさん» お返事が遅くなりまして、大変申し訳ありませんでしたm(_ _)mm(_ _)m更新遅めではありますが、懲りずに読んでいただけると嬉しいです! (2018年10月25日 22時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
雪名(プロフ) - 君僕のとしくんボイスを聞いてから最新回を読んだので、今夜もキュンキュンしすぎて心臓が止まりそうです!ハァ…(*´艸`*)ステキな夜をありがとうございます(*ノ∀ノ) (2018年10月4日 23時) (レス) id: 773c76c745 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2018年7月8日 3時

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