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第3話 ページ32

「お疲れサマンサー!!」

 廃ビルから虎杖と釘崎が出てくるのを見て、五条が手を上げた。




 ブーッブブとAのポケットでスマホがなったのは、五条が「今度こそ飯行こうか」と話し、「ビフテキ!」「シースー!」と虎杖と釘崎がKASUGAポースをしている時だった。

「Aはなんか食べたい者でもあるー?」

「んー……」

 五条に聞かれ、Aは「いや」と答えた。答えながらも指はタタタ、と画面を走る。

「今日はやめときますわ」

 送信をタップすると同時に笑顔で五条と1年生ズを見た。「おさん方、およんがた? でどうぞ楽しんできてください」

 えぇっ、と釘崎が残念そうな声を上げるがAは手をフラフラ振った。



 呪術高専東京校の最寄り駅に、Aにメッセージを送った本人がいた。こちらに気が付けば、無言でガサ、とタコやらなんやら――――駅に着く前にスーパーで買った物が入ったビニール袋を上げてみせた。

「真希」

 準備いーじゃん、とニッと笑って言えば、駅前にいたAの友達、真希はㇲッと目をそらす。「まあな」



「お前の部屋で良いよな」

「良いよぉ」

 夕日が坂道を照らす。その中を制服姿の女子高生が2人、歩いていた。

「お前の部屋、タコ焼き機あったけ」

「あったー……気がする。ホットケーキプレートは確実にある」

 彼女達が話しているのは、タコ焼きパーティーについてだ。



 今夜、タコ焼きパーティーしないか。と先程メールが真希から来たのだ。真希はそういう事――――パーリーピーポー的な事を率先してやるのは苦手な傾向がある。

 なので「もちろん!」とすぐに返信した。



「ただいまぁ」

 ガチャ、と自室の戸を開けてそのまま真希を招き入れる。適当なところに座ってて、と言うが真希はもう慣れているので、見ればもう既にくつろいでいる。今日は任務が入っていなかったのか、彼女は私服である。

 真希に麦茶をついでから、自分の真希にならってTシャツと短パンというなんともラフで楽な格好に着替え、ついでにメイクも落とした。

 それから押入れを開け、下段を探す。

「あったか〜?」呑気な真希の声がAの背に投げかけられる。

「ちょっとは探すの手伝ってよぉ」

「客に手伝わせる気か」

「言い出しっぺはそっちでしょうが」

 そう言いながらもAは、小型のライトを口に咥えて尚も探し続ける。

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しゆ - 続編が出ました。更新速度は遅いですが、よろしくお願いいたします。 (2021年3月18日 16時) (レス) id: 0614066502 (このIDを非表示/違反報告)
しゆ - 山田憂さん» コメント、そして温かいお言葉……ありがとうございます! これから寒くなる季節、山田憂さんも体調には気を付けてください! (2020年11月3日 16時) (レス) id: 0614066502 (このIDを非表示/違反報告)
山田憂 - 夢主とキャラクターの細やかな心情が刺さりました…。体調に気をつけてお過ごし下さい。応援してます! (2020年11月2日 13時) (レス) id: 2e6603876c (このIDを非表示/違反報告)
しゆ - チベットスナギツネさん» 神作!? ありがとうございます! 嬉しいです!! コメントもありがとうございました! (2020年10月30日 21時) (レス) id: 311275af3f (このIDを非表示/違反報告)
チベットスナギツネ - 神作・・・言いたいことは、それだけです。( ´∀`)bグッ! (2020年10月29日 23時) (レス) id: 4fb9137dc8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゆ | 作成日時:2020年10月28日 22時

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