第五話 姉妹校交流会 ページ7
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「ま、ということで。この話はあっちに投げといて…」
お義兄ちゃんが、ポイッと後ろに物を投げる動作をする。あの動き見たら、実際そこに物が無くてもキャッチしたくならない?え、なるよね??((
「こないだの特級乱入事件。あの一件で何人か死んでるし、まぁ色々あったけど、どうする?続ける?交流会」
シーン…と。さっきの凍りつく感じとは違う、みんなが黙りこくった静けさ。
私は交流会続けたいけど…ぶっちゃけ現場に居なかった人間なわけですし…。ここで私が口出ししたら、絶対KY扱いになるよね…。
「うーん…どうするって言われてもなぁ…」
虎杖くんが首を捻る。私は近くに立っている狗巻先輩と真希先輩の顔をチラチラと盗み見た。
二人とも、真顔だ…。やっぱり人まで死んでるのに”イベントやろう!”は不謹慎すぎるかな。
はぁ、とため息を吐いて交流会中止も覚悟する。と、唐突にずっと何も言わずただ座っていた大きな男の人が口を開いた。
「当然、続けるに決まっているだろう」
一気にみんなの視線が彼に注目する。虎杖くんが「東堂!」と叫んだ。…あの怖そうな人、東堂っていうんだ。覚えとこ。
「その心は?」
「1つ、故人を偲ぶのは当人と縁のあった者たちの特権だ。俺たちが立ち入る問題ではない。2つ、人死にが出たのなら尚更俺たちに求められるのは強くなることだ。後天的強さとは結果の積み重ね。敗北を噛みしめ勝利を味わう。そうやって俺たちは成長する。”結果”は”結果”としてあることが一番重要なんだ」
「東堂先輩って意外としっかりしてるんですね」
「しっかりイカれてんのよ」
…こらえろ、こらえるんだ、私!!今ここは吹いていい場所じゃない!TPОを考えるんだ…!
グッと下腹部に力を入れて、黒髪さんと水色髪さんの会話を聞き流す。やばいどうしよう、思った以上にツボが浅くなっている…。
東堂さんがフッと笑う。そして指を三本立てた。
「3つ、学生時代の不完全燃焼感は死ぬまで尾を引くものだからな」
「オマエいくつだよ」
『ブフッ…w…す、すみませ…続けてください…』
お義兄ちゃんの冷静すぎるツッコみに負けた…!
「お前、そんなツボ浅かったか?」
『いや本当、何でもないんで。ハイ』
こほん、と咳ばらいを一つ。真希先輩からの冷ややかな視線を華麗にスルーして、ちゃっかり『私は東堂さんに賛成ですよ』と手をあげた。
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五条「強くなってよ。僕に置いていかれないくらい」
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