第十一話 虎杖 ページ13
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そうして進んでいく試合展開。狗巻先輩の全力ダッシュにはそりゃもう黄色い(つもりの)声援を送らせていただきました。
『キャー!狗巻先輩さすが!!』
「しゃけしゃけ!」
狗巻先輩が満面の笑みでピースを返してくれる。
ん"ん"…!得意げな狗巻先輩、天使か…!!私の先輩が今日も安定してかわいい!!
「俺、次バッターだ!行ってくる」
『おぉ、虎杖くんファイト!』
「ホームランかまして来い」
「おうよ!」
野薔薇ちゃんのカツにガッツポーズで返した虎杖くんが、颯爽とグラウンドへと駆けていく。
…なんか、眩しいよなぁ、虎杖くんって。笑顔がキラキラしてるっていうか。少年漫画の主人公みたい。
思わず『…かっこいいね』と呟く。隣の野薔薇ちゃんにドン引きした顔で「二股?」なんて聞かれてしまった。失敬な、私は狗巻先輩しか見てません!!
バッターボックスに立った虎杖くんがバットを構える。ピッチャーの真依さんがボールを放った。
「おっ…!」
「行くんじゃね…」
野薔薇ちゃん、伏黒くんと一緒に固唾を呑んでボールを行方を目で追う。
勢いよく振られたバットのド真ん中。バットの芯が、ボールの中心を捕えた。
カキーン!!!
『すごぉ!』
伸びる、伸びる!!身を乗り出してボールを見つめ続けると、最後の砦、反則(ではない)魔女っ子西宮さんのグローブを掠めて…、グラウンドの外に落ちていった。
『入ったぁあ!!』
「よくやった虎杖!!」
「ナイスー」
虎杖くんがパッと私達を振り返る。嬉しそうに拳を突き出してきたから、3人でグッと拳を突き返した。
よっし、虎杖くんが快進撃を見せてくれたことですし、いっちょ私も頑張りますか!
次のバッターは私だ。私はバットを持つと、その場でぴょんぴょんと軽くジャンプした。
「銀野、肩の力抜いてけよ」
帰ってきた虎杖くんに肩を叩かれる。
『りょーかいっ。虎杖くん、ナイスホームラン』
「あんがと」
ニッと笑った虎杖くん。虎杖くんの後に続いて、狗巻先輩も戻ってくる。狗巻先輩はちょいちょい、と私の服を引っ張った。
え?なんですか???可愛いですか????((
「ツナマヨ、しゃぁけ」
『…じゃあ、ホームラン打てたら塩にぎり作ってください!』
「たかな?」
『しおはまた今度言ってもらいます!絶対言わせるんで!!』
「…おかか」
『なんで!!!』
あの狗巻先輩がわざわざ"点を取れたらご褒美をくれる"と言ってくれたので、全力で甘えさせていただきます。
よぉおっし!!狗巻先輩の手作り塩にぎりのために頑張るぞーー!!
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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今日の名言or名場面
五条「強くなってよ。僕に置いていかれないくらい」
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