2 ページ3
カタカタカタッ、タン
『よっしゃ、終わった!!』
悟に押し付けられた分の書類も終わった。伊地知の分も後でやるけど、とりあえず休憩。
ん゛ん゛っと声をあげながら伸びをした。
すると、頭の上に何か固いものが置かれた。正解を求めて首を上に持ち上げると、それは俺のすきなブラックコーヒーだった。
「お疲れ、澪。今回のは大分手間取ってたみたいだね。」
傑が買ってきてくれたみたいだ。こういう所いいやつだよな、クズだけど。
『まじさんきゅ。あ゛あ゛、疲れたー。』
もう一度俺は伸びをして、もらった缶コーヒーを開ける。一口飲んで、はぁと息を吐く。
そんな俺に対して傑は
「時に澪くんや、悟はどこにいったの?」
そうだ、あいつのことチクるいい機会じゃん。
俺はニコニコ笑いながら、傑に悟の悪行(笑)の数々を語っていった。最初のほうは笑って聞き流していたのだが、半ばごろになってくると彼の笑みにだんだんとひびが入っていく。
やっべー、めっちゃ怒ってる。面白すぎだろ。
話を聞き終わると、近くにあった他の人が飲み干したであろう缶をニコニコ笑いながら握り潰した。
拍手をしたいほどぐっちゃぐちゃになった缶が悟のデスクの上にひとつ。
控えめに言って超怖い。どっかの都市伝説か七不思議でありそう。
そして缶にストレスをぶつけ、なんとなく顔が晴れやかになった傑は
「よし、悟にお灸をすえにいこうか。そして、面白そうなことを私も見たいし、
恵をからかって遊びたい!!」
いや、仕事してないから説教するんじゃないの?!さっきめっちゃ怒ってたやん!!
本音めっちゃでてますけど!?と突っ込みたい気持ちを宇宙の彼方に吹っ飛ばして、
俺も本音を漏らす。
『なにそれ、最っっ高じゃん!!よし、行こう!』
この時俺らはなぜか酒を飲んだみたく変なテンションだった。
仕事がひと段落ついて、悟と恵が仙台に行ってて宿儺の指の回収の任務があってと
いろいろと気持ちが普段よりも昂っていたんだと思う。
大の大人、ましてや一応教師であるのに生徒をからかおうとするのは駄目だと心の中で思いつつも
ブレーキが止められない。まぁ、だからスリー問題児'sって言われるんだろうな。
苦笑すると、傑に
「どうした、おまえが苦笑するなんて今日は世界が終わるのか?」
と茶化してきたので脇腹を殴る。残念ながら、防がれてしまったが。
『じゃ、行こうか。仙台に』
165人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつき(プロフ) - 続き楽しみです!! (2022年4月8日 2時) (レス) id: 337fb59863 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぱるむ | 作成日時:2020年7月1日 14時