運命の人 ページ48
ジェジュンにカーディガンを掛けると、ユチョンの座っている場所まで移動した
薄暗い車内をゆっくり歩いて行き、斜め後ろから声を掛けようと思ったその時
カーテンをほんの少し開けて、ただ真っ暗な外を見つめるユチョンの顔が
あまりにも切なそうで、声が掛けられなかった
一瞬、泣いているのかと思った
涙こそ出ていなかったけど
涙が流れていてもおかしくない、そんな表情だった
とても声を掛けることが出来ず、自分の席に戻ろうと後ろを向いた時
「ヌナ」
ユチョンが私を呼んだ
びっくりして振り返ると、窓の外を見つめたままの彼がいた
A「・・・気付いてたの?」
YC「気配で分かった」
そう言って私のほうを見上げた彼の顔に、もう笑顔はなかった
A「・・・寝れないの?」
YC「うん・・・ヒョンは?」
A「寝てる」
YC「じゃあちょっと話し相手になって」
・・・邪魔じゃないのかな
少しそう思ったけど、何も言わずに隣に座った
YC「なに話そうか?」
A「なんでもいいよ」
YC「じゃあ、ヌナとヒョンの出会い」
A「何それ。ジェジュンから聞いて知ってるでしょ」
YC「はははは、女物の傘を持って帰ってきたのに気付いたの、俺だったんだよ」
A「そうなの?」
YC「あの時は、まさかヒョンがここまで落ちるとは思ってもみなかったな〜」
A「どういう意味?」
YC「はははは、ヌナは、なんであの時携帯番号じゃなくて傘を渡したの?」
A「え?」
YC「ヒョン、帰り際に呼びとめられた時、てっきり連絡先を書いた紙でも渡されるんだろうって思ったらしいよ」
A「・・・そうなんだ」
YC「それが傘だったからすごいビックリしたって」
A「ふ〜ん・・・」
YC「で、その後ライブ会場でヌナを見つけちゃうんだよ」
A「見つけちゃうんだよ。って、見つけちゃダメみたいな言い方」
YC「はははは、じゃなくて、運命って、こういう事を言うんだなって思って」
A「大袈裟」
YC「そう?でも、ほんとそう思うよ。いやぁ〜、羨ましい」
A「ユチョンだってそのうちその、運命っていうのに出会えるよ」
何気なく言ったひとことに、彼が黙ってしまった
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butako(プロフ) - こんにちは♪何回かのよみなおしです。何回よんでも引き込まれます!!続きよみた~い^^; (2014年11月27日 12時) (レス) id: be4d740b9d (このIDを非表示/違反報告)
naepon(プロフ) - どうも~。ユチョンの恋はせつなげですね。東方神起は、大好きだから幸せになってほしいな♪次へ、Go! (2014年1月22日 14時) (レス) id: 611870be34 (このIDを非表示/違反報告)
かーり(プロフ) - この時はもうすでに。。あぁ、読み返しって、素晴らしい☆" (2014年1月13日 1時) (レス) id: 7acf49eef3 (このIDを非表示/違反報告)
ジュエル(プロフ) - ふーさん 感動してくれてありがとうございます^^ 13もよろしくね! ふーさんの作品も読まなきゃ! (2010年5月1日 9時) (レス) id: 903aa4a1fd (このIDを非表示/違反報告)
ジュエル(プロフ) - みっきさん ありがとうございます♪ 普段優しいのに嫉妬するとSを発揮するジェジュン、私もツボです(笑) これからも頑張りまぁす^^ (2010年5月1日 9時) (レス) id: 903aa4a1fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジュエル