別れちゃったけど……【三ツ谷隆】

反応 ページ38

美「さっきはうんって言ったけど……本当に帰っていいの……？っていうか一緒にいていいの？


皆、怒るんじゃ…………、」









私の横にピッタリと着いてくる美夢ちゃん。







あれだけ憎んでいたのに美夢ちゃんと一緒に廊下を歩くなんて夏休み前の私が見たら驚くだろうなと思った。









まだ少し美夢ちゃんのことは怖いし警戒心もあるけど夏休み前のイライラやもやもやは薄れた気がする。











貴「怒る……かもしれないけど大丈夫。その時は私が何とかするから。」









私の脳裏に何人かの顔が浮かぶ。しかも大分過保護の友人の顔。











歩いていると教室が見えてきた。皆掃除が終わったのだろう、まばらだけど帰ってきてるみたい。












詩「A、掃除お疲れ様！……………美夢っ？」










私の方を見て駆け寄ってきた詩音ちゃんだったけど横にいる美夢ちゃんの顔を見て思いっきり顔を顰めた。













詩「なんで一緒に帰ってきてるわけ？それに今日はやけに大人しいじゃない。……どういう風の吹き回し？」






美「あ、えっと…………、Aちゃんがッ……帰ろうって誘っ」









すると詩音ちゃんのこれ以上ないくらいの冷たい視線が美夢ちゃんを射抜く。










詩「アンタを誘うわけないでしょ？美夢の分際で。」








バッサリ言い切る詩音ちゃん。こ、怖…………。

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