別れちゃった【三ツ谷隆】

泥棒扱い ページ23

お風呂からあがった私は見覚えのないものが入ってるのに気づく。






………あぁ、そういうこと。






きっと多分ここでもう少ししたら美夢ちゃんが出てくる。








そして私を………………泥棒扱いする。








美「あれ？私の……財布と櫛…………と手鏡が無い……！」







見計らうかのように出てきた彼女がバックの中を漁り出す。








同じ班の誰にでも優しい子が横で「ちゃんと探してみたらあるかもよ？」と促す。







美「う、うん。分かった…………。」








そして一通り探したあとため息をついてその子の方を見た。







美「やっぱり見つからない…………。」







アドバイスをしてくれた子が「私も探すよ。」と手を貸してくれてるみたい。







この学年にもまだ美夢ちゃんに優しくしてくれてる人がいたのか。








しかも女子。








私の目の前にあるのは明らかに私のものでは無い手鏡と財布………と櫛。









なるほど、やっぱり。









私美夢ちゃんに嵌められた？









私の方をチラと見る彼女。その顔がどんどん驚きと曇った表情になっていくのが分かる。









美「………確かに私はワガママだったかもしれないけど。




皆に迷惑かけたけど…………お金とか櫛とか物を取るなんて





ちょっと酷くない…………？」









美「謝ろうと思ったよ、思ったけど……Aちゃんが怖くて。さっきみたいに突き飛ばされるんじゃないかって。」







本当に泣いてるように見える彼女。そんな彼女を見て周りの子達は………









モブ「次の時間なんだっけ？」





モブ2「スイカ割り？」









何事もなかったように着替えを再開していた………。









え、まじか。

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