エゴ彼氏1

最期の時 ページ7

潔世一

「俺ッ………、ずっと大好きだから！愛してるから！！」

病室で精一杯の気持ちを伝えてくれる彼が愛おしくてやっとの思いで「ありがとう」と笑うと泣き笑いのような笑顔を最期まで見せてくれます。
まぁ……貴女が静かに目を閉じると完全に泣き崩れるのですが。



ーーー優しい、一生懸命な貴方が大好きでした。







國神錬介

「おう、なんか欲しいもんとかねぇか。」

甲斐甲斐しくお世話をしてくれる。それはもうすぐ死んじゃうって言う時にも変わりません。彼にとって貴女はどんな状態でも可愛い素敵な彼女なのです。
貴女の心電図が平になると今まで我慢してた涙が溢れました。



ーーーお世話してくれて嬉しかったよ。ありがとうね。







蜂楽廻

「今日はね〜〜〜ってことがあってね……」


今日あった話を面白おかしく話してくれる。貴女に少しでも貴女と楽しい時間が過ごしたいから。だけどそろそろお別れの時間……。彼はいつも通り貴女から全く離れようとしません。


ーーー大丈夫、廻。ちゃんと聞いてるよ。








千切豹馬
「俺もAに出会えて良かった。」


貴女がやっとの思いで伝えると彼も貴女の頭を愛おしそうに撫でてくれる。もう少し撫でていたいけど貴女はもう目を瞑りそうで。
少し迷ったけど「ゆっくり休めよ」と手を握ってくれます。そんな彼も貴女が目を閉じると嗚咽が少しづつ盛れ始めました。


ーーーありがとう、最後に走ってるとこ見たかったな。







糸師凛

「欲しいものはないか。」

貴女のそばにいてくれた彼。両親に頭まで下げて世話を買ってでてくれました。貴女が笑いながら瞳を閉じるとチュッと瞼にキスをします。


ーーーそういうのは生きてる時にやってよね。








糸師冴

「目ェ開けろ。」

貴女がゆっくり開けるとほっと安堵します。まだ、目を開けられる程の元気はあるのかと。しかしこの日貴女の瞼がどんどん下がって行っていると気づいた彼は手をしっかりと握りました。『俺の事を待ってろ。』と。



ーーーずっと待ってるから。

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