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記憶が消えてしまって〜庵歌姫side〜 ページ42

歌「ここは…………?」




真っ暗な闇が広がる回り。気づいたらここにいた私は何となく、ここが夢の中だと気づくことが出来た。







ふと周りに人の気配を感じて周りを見渡すとそこには薄く笑う私の姿があった。







歌「はあっ!?あ、あんた…………私っ!?」



『そうよ、うるさいわね…………。そんなに警戒しないでくれる?お話をしにきただけだから。』







知らず知らずに警戒してしまってたらしい。……でも無理ないと思う。





歌「話って何よ…………。」




『そんなにかっかしないでよ…………、それとも焦ってるのね。本当は、私はあの子のそばにいる資格、ないもの。』






どういうこと?と視線で訴えると彼女はまた口を開いた。







『貴女がもっと、私がもっとあの子の想いに気づいてあげれたらこんなことにはならなかったんじゃない?』




ッーーーーーーーー!!!






それは密かに、けれど確かに思っていたこと。








あの子は優しいから、





あの子は良い子だから、





我慢させてしまった、溜め込ませてしまった。






記憶を無くしたあの子を見た時、何故かとても泣きそうになった。












1番年上のくせして、可愛くて仕方のない後輩のひとりやふたり守れなくて何が…………先輩よ。







歌「でも、1番悪いのは…………、悪い、の
は…………。」










《あのバカ達》と言おうとして口を噤む。











『1番悪いのは…………?…………そうよね、答えらんないわよね。…………だって自分がいちばん悪いもの。』






目の前の私の言葉がストン、と胸の中に落ちてくる。







そうよ、そうなの。







私が全部悪いの。








歌「1番、悪いのは……私。私なの。」







そう認めるとふふっと笑う目の前の私。








グサグサ…………とナイフが突き立てられるみたいに胸が痛い。








思わず涙が溢れてしまう。






ーーー「歌姫先輩!」







でも、貴女のその暖かい笑顔が見たいから




どんなに最悪な先輩でも……、








歌「私は、確かに頼りない先輩かもしれないけど……私は!

あの子のそばに居たいの!

だから、そばにいる資格なんて関係ないわ!」






私はその声を驚いたような顔を聞いて見たあと…………








『その言葉、忘れるんじゃないわよ。』



どこか清々しい顔を下回る消えていった。












朝起きると夜蛾先生から借りた本は消えていた。

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くらげ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました🥲‎思わず主人公とキャラとの関係が程よくて好きでした……(><)読みやすくて良かったです。 (7月27日 22時) (レス) @page49 id: a9ba311e8f (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - しろりんさん» 間違っていました、訂正しました。ありがとうございます。 (7月24日 20時) (レス) id: 965d102c72 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - すみません…間違えました…ページ47でした…。😖🙏🏻 (7月24日 20時) (レス) @page47 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - しろりんさん» 訂正しました、ご指摘ありがとうございます。 (7月24日 20時) (レス) id: 965d102c72 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - ページ46で『家入先輩』が2つあります…。『歌姫先輩』ですよね…?😳 (7月24日 20時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水晶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年10月30日 15時

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