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記憶が消えたのは〜家入side〜 ページ40

家「なんだここ。」







あたりは真っ暗闇。確信は無いけどここは夢の中………やと思うことが出来た。







後ろに誰かの気配を感じて振り向くとそこには見慣れた濃い茶髪と気だるそうな顔………、そこに居たのは私だった。








思わず臨戦体制を取った私に、私はそっと近づいてきた。








『警戒するなよ、私はお前と話に来ただけだ。』








『ぶっちゃけると、Aの記憶が無くなったのって誰のせいだと思う?』







私はすぐさま口を開く。







家「誰のせいって………そりゃあのクズどものせいだろ。」


『本当にそう思ってる?』







私も即座に返してくる。……………何が言いたいんだ、私は。







少し睨んだのがきいたのか肩を竦めて口を開いた。








『本当は、Aのせいって思ってるんじゃないか。……あの子の心が弱いせいでこんなことになったんだって。』











空いた口が塞がらない。







家「お前、自分が何を言ってるのか分かってるのか………!そんなこと、思うわけないだろ!」

















『いや、違う。お前は守った気になってるだけだよ。実際に思い詰めてるなんて、思わなかっただろ?

ーーーしかも、記憶を消されるほどにな。』






グッと黙ってしまう。………それを言われたら私は何も言えない。言う資格なんて、ないんだから。







『だから、記憶が消えたのは助けてって言わなかったAが悪い。

私は救おうとした。だけどあの子が言ってくれなかった。だから、溜め込ませた。

あの子が、全部悪い。』











『だろ?』と肩を組んでくる私。











Aが悪い?













Aが?











そう思ったらもう止まりそうになくて。











私は私の胸ぐらをしっかりと掴んでいた。












家「確かにAも悪かったかもしれない……、

でも、でも………、1番悪いのは

五条でも、夏油と同じくらい悪いのは私だって一緒だ………!」








涙がポタポタと溢れ出す。








家「あの子にもっと寄り添えば良かった。

無理やりにでも悩みを聞き出せば良かった。………慢心してた。


起きたら、Aに謝りたい。

こんなふがいない先輩でごめんな、って。」










そう目を擦ると目の前の私はふっと微笑んで。









『これからも支えてやれよ。』







消えていってしまった。








ーーー目を覚ますとあの夜蛾センから借りた本は無くなっていた。

記憶が消えたとしても〜桃音side〜→←記憶が消えたとしたら〜夏油傑side〜



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くらげ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました🥲‎思わず主人公とキャラとの関係が程よくて好きでした……(><)読みやすくて良かったです。 (7月27日 22時) (レス) @page49 id: a9ba311e8f (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - しろりんさん» 間違っていました、訂正しました。ありがとうございます。 (7月24日 20時) (レス) id: 965d102c72 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - すみません…間違えました…ページ47でした…。😖🙏🏻 (7月24日 20時) (レス) @page47 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - しろりんさん» 訂正しました、ご指摘ありがとうございます。 (7月24日 20時) (レス) id: 965d102c72 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - ページ46で『家入先輩』が2つあります…。『歌姫先輩』ですよね…?😳 (7月24日 20時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水晶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年10月30日 15時

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