覚えてないので。【呪術廻戦】

記憶が消えて〜noside〜 ページ26

夜「こんな時間に集まってもらったのは他でもない、Aのことについてだ。」








外はもう暗くなっていて時計を見ると太い方の針はもう10、という数字を超えてしまっている。








職員室の仄かなあかりに照らされる人影は夜蛾を含めなくとも7人。












家「…………何か分かったんですか。」

桃「Aちゃんの記憶は戻るんですか……？」













家入の険しい顔が事態の深刻さを物語っている。
桃音も見たこともないような剣幕で夜蛾に詰め寄って、思わず夜蛾はのけ反ってしまう。













夜「…………お前らは本当にAのことになると必死だな。」










宥めるように話す夜蛾。














しかし、彼も彼女が記憶を無くす前はよく相談されていたので充分に寂しい、と感じていた。













夜「先程、確認したが矢張りAには特別な術式がかけられていた(・・・・・・・・・・・・)。
Aが倒れてたところに呪力の残穢が残っていた。」












みんなが「やはりか」と思わず顔をしかめる。










五「なんで俺は気づかなかったんだ……。」

夏「仕方ないよ、私も気づかないくらい薄らだったんだから。」















夜蛾は昼から早急に調べた冊子を机の上に置く。













歌「…………この量…………。」

夜「嗚呼、手の空いてる者たちで調べた記憶に関する術式の資料だ。」



















『これで全てだ』と言わんばかりにため息を着く夜蛾。…………これはとてもじゃないが…………。















七「…………7冊、」

灰「…………少ないね、」













集めるだけ集めてこの冊数…………、と空気が重くなりそうになった時桃音が口を開いた。













桃「…………1人、1冊読めば良いんじゃない？丁度7冊でしょ。」














その提案にすぐ夏油が賛同する。













夏「私もそれがいいと思う。…………あまり悠長に待ってられないしね。」



















別に反対する必要もなかったのでみんな思い思いに頷く。













歌「…………先生、もう解散しても良いのでは？」












何処かぼーっとしてる夜蛾に声をかけながら歌姫名前眉を顰める。















夜「…………あ、嗚呼。もう夜遅いからな。解散。」













その一言でみんな思い思いのことを言いながら出ていった。

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