０：地獄への扉 ページ1
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これは夢か、現実か。
「あ"あ"っ、もう、やめて！！」
「痛い、痛いよ……ッ！」
「………誰か、助けて…」
外から��人間たち��の悲鳴が聞こえる。
私は檻の中から小さな窓を覗いて、外の様子を見た。
しかし見えない。ここからでは青々と茂る木々しか目に入らないのだ。
傍には幼い女の子が2人、身体を震わせて座っている。名前は知らない。わかっているのは��私と同じ化物��という情報だけ。
「あの、お姉ちゃ、ん」
初めて話しかけられた。喉が乾いて声が出せないため、私は彼女の声に気がついていることを伝えるように体をそちらに向ける。
すると、声をかけてきた方の女の子は言った。
「わたし、たち……助かるのかな」
「あのお兄ちゃんは、私たちの味方なのかな……」
きっとそうね。
ほとんど息を吐く音だけだったが、彼女にはそれが伝わったらしい。隣にいる女の子と泣き始めた。長年の苦しみからついに解放されるのだ。そう思うと、私も涙が出てきた。
＿＿＿＿＿＿＿＿バタンッ！！！
扉が吹き飛ばされた。
突然のことで私たちはビクッと肩をあげる。
しばらくの沈黙のあと足音がしてきて、震えは一気に激しくなった。誰か、来る。
「私だよ、私。扉を壊してすまなかったね」
さっきの男だ。
女の子たちは牢屋の鍵を開けられた瞬間再び泣き出し、男に飛びついた。泣きながら感謝を伝えている。
一方、私は謎の違和感を覚えた。
この男はーーだと脳が訴えてくる。
しばらく様子を見ていると、彼はこちらに近づいてきて手を差し伸べた。
「さあ、私と一緒に行こう」
『………どこへ』
男は言った。
「地獄だよ」
男の笑顔がやけに明るかった。
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異端(プロフ) - 凄くどストライクな作品です！！更新楽しみにしてます！ (2021年4月11日 2時) (
レス) id: 22d2735c29 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 金魚きんぎょさん» 読んでくださりありがとうございます！完結まで頑張ります！ (2021年1月4日 22時) (レス) id: 88753b0337 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 勿忘草さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！ (2021年1月4日 22時) (レス) id: 88753b0337 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 天 元なっつ。さん» そう言ってもらえると自信つきます！ありがとうございます(*^^*) (2021年1月4日 22時) (レス) id: 88753b0337 (このIDを非表示/違反報告)
金魚きんぎょ(プロフ) - この作品好きです！更新楽しみにしてます！！ (2021年1月1日 23時) (レス) id: c103e928da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちご | 作成日時：2020年12月31日 16時
