不幸せになれば良い。【中原中也】

幸せ ページ9

「其れが中也のプロポーズかい? やっぱり蛞蝓は考える事が違うね」

「るっせえな糞太宰」

「そこが良いんじゃないですか。格好良いです。それに、現に私は幸せですから」

Γふぅん。まァ幸せなら良いさ。さて、私は帰るよ。国木田君がそろそろご立腹だろうし、これ以上デートの邪魔するつもりは無いからね」

去っていく彼奴の背中が消え、俺達は二人きり。

Γ茶化すだけ茶化して帰りやがった。次あったら殺 す」

そう呟く俺に、お前は静かに問う。

「ねえ中也、貴方は今幸せですか?」

答えは一つだ。

「嗚呼、俺達は今、幸せだ」

二人の幸せはいつまでも続く。

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