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Aside
神威に連れてこられたのは、何十歩か歩いたところ。
途中走ったりもしてたけど。
なんか、ガヤガヤする。
ま、花見だしね。
『神威ーまだー?』
神威「ちょっと待って。縄ほどけない…」
『えぇ?私が引きちぎるよ?』
神威「あ、そっか。それじゃよろしく」
『うん』
ブチッと鈍い音がして手首が解放された。
『神威?アイマスクまだ?』
神威「ああ、自分で取って。向きはこっちね」
『向き?』
取るのに向きとかあんの?
不思議に思うと腰を掴まれて無理やり斜めの方向を向かされた。
密着しすぎじゃない?
とか思いつつアイマスクを取る。
急に明るくなった視界に追いついていけず、眼を瞑る。
神威「せーの、」
パンッと音がした。
「「「「A、今までありがとうございました」」」
『は、え?』
眼が慣れてきたころ、段々状況が分かってきた。
まず、今目の前にいるのは第七師団の人たち数十人。
全員顔は知ってる人だもん。
茣蓙に三日月型に並んで座っている。
私の一番近くにいる阿伏兎が何故か「本日の主役」っていう襷を持って頭に赤色のパーティーハットをかぶっている。
てか、よくよく見ると皆何かしら着けてるな……
阿伏兎が付けているようなパーティーハットをかぶっている者や、変なサングラスをつけた者。
ガタイの良い男が多い第七師団ではアンバランスすぎる笑
『あははははっ!!ヤバ、お腹痛いぃぃぃ…』
阿伏兎「オーイA、笑うなよ。これ提案したのは団長なんだからよォ」
『えっ、まじで?!』
てことは?
あの時神威が小型艇にいなかったのって、朝から阿伏兎たちと話し合ってたってこと?
まじか…
ドアノブ壊しちゃった……
すまん…………
神威「ちなみに会議のあと色街行ったよ」
ビリッビリビリ
阿伏兎のパーティーハットを無言で破く。
前言撤回。
『貢いだか?楽しかったか?』
神威「うん、ざっと__万円くらい。楽しかったよ」
メキリ
無言で云業がつけてた変なサングラスをへし折る。
『
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作者名:うゆに塩湖 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2021年1月16日 14時