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Aside
首を地面に置き、痺れる腕を撫でながら神晃さんに質問する。
A「なんで神晃さんいるんですか?」
神晃「あァ。神楽ちゃんに会いに来たら、どっかのバカ皇子がえいりあん持ち込んでな。そいつを退治してきた。」
A「へー。」
神威「そんな感じは全然しなかったや。」
いつの間にか降りて来ていた神威。
神晃「おかげで義手がまた取れちまった。」
A「ああ、神威にやられたとこ!」
昔、親殺しの風習に習って神威が神晃さんの腕もいだんだよね。
懐かしいな。
神威「A、もう行こうヨ。こんなハゲに付き合ってる暇ないん…あ、やべ。」
A「こんのバ神威ィィィ!!!」
ちらりと神晃さんを見ると、あかん…
やばいやつやコレ…
神晃「あ゛あ゛ん゛?もっぺん言ってみろやゴラ。」
あちゃーと神威も顔を顰めている。
神威に眼で合図をし、頷き合って……
.
即逃げる!!!
A「ヤバいヤバい!!何で神威言っちゃったの!!」
神威「仕方ないじゃん。あんなとこにハゲいんだから。」
かぶき町を全力疾走で駆け抜ける。
周りの人が認知できないくらい台風の如く走り抜けた。
A「ちょ、いったん小型艇行こう!」
神威「ねぇA…」
A「なに?」
神威「俺、凄いことに気づいちゃった……首…置いて来てる。」
ん?と思い、両手を見る。
A「あああああああ!!!!」
---先ほどの場所---
神晃side
神威とAちゃんが走り去った後、俺も追いかけようと足に力を籠める。
足に何かが当たった為、下に眼をむける。
神晃「こりゃあ…」
さっきAちゃんが持ってた風呂敷だな。
俺は拾い上げて結び目を解く。
中から出てきたのは将軍の首。
ってか、コレ、影武者じゃねぇか。
まあ、影だし捨ててもいいか。
そう思って、海のある方へと足を向けた。
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作者名:うゆに塩湖 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2021年1月16日 14時