23.聞いてよイケメン ページ23
彼はこくりと頷いて、私を見下ろした。
・
「恋って何だと思う？」
ぱちくり。
綺麗なオッドアイを瞬いて轟くんは首を傾げた。いやかっわい。ぱかりと開いた口が塞がらず、私は右手をそこに当てた。傍から見たら大層可愛こぶった仕草である。
轟くんは顎に手を当てて口を開いた。
「……鯉？」
「うん、恋」
「綺麗だと思う」
ほう、と声が出る。
恋を綺麗だと表現するなんて、流石だ。感性すらも美しい。
「好きなのか？」
彼の質問の意図がよく分からず首を傾げる。
好き？……爆豪くんのことが？いや、轟くんに爆豪くんの話はしてないから、恋愛に関することが？
どっちにしろ好きではない。好き嫌いの問題ではない気がするが。
「好き、というか……よく分からなくなってきて」
「生態が？」
生態が？！
それは、恋をする人間の生態が？ということだろうか。まあ確かに、厳密に言えばそうだ。
轟くんの言い回しが絶妙に面白くて笑えた。なにわらってんだ、と真顔で言われる。だって。
「……でも、そんなに真剣に悩むってことは好きなんじゃねえか？」
よく分かんねえけど、と腕を組む轟くん。
なるほど、感情の深さか。
「確かに、そう言われたらそんな気もする」
「餌とかやってみたりするのか？」
「爆豪くんに？」
「ん？」
「ん？？？？？？？？」
・
(ん？？？？？？？？？？？？)
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作者名：- | 作成日時：2017年8月15日 6時
