百四十四帝 ページ50
欲望が膨れ上がる。抑える必要が無くなると、肩の力がどっと抜ける。楽でいいなぁと、我慢しなくていいと。制御出来そうにないほどの力が溢れてくる。
主「やばい…制御できないかも…。これが破絶王の力?…うわ……これ、暴走する」
破【俺が制御する。俺の力だ。暴れるわけがない。案ずるな。委ねろ。この瞬間を、何千年も待っていた】
破絶王の口角が上がる。笑っているところなんて見たことがなかったから、嵌められた?と思ったけど…違う。悪意を感じないし、この契約は私にとって有利に傾いている。破絶王と、私の利害が一致している結果だ。破絶王の思考が、記憶が流れてくる。
主「君は…私を使ってやりたい事があるんだね。明確には伝わって来ないけど、やろうか。今度は君が求めなよ」
破【俺は、気に食わないクソ野郎をぶち殺したいだけだ。……お前に寄せて言えばこんなものか】
主「あは、私ってそんなに口悪い?まぁでも、君の目的もはっきりしたし、いい加減起きようか。他の鬼とは、目を覚ましてから契約を深めようか」
破絶王が嫌いな奴って誰だろう?吸血鬼だった頃に関係があった奴なのは間違いないが、凄い嫌悪感が伝わって来る。この憎悪すら、私は糧にする。希望も絶望も、善悪も関係ない。私が望む事を、求める事の為に暴れてやる。
主「……さて、破絶王。君は何者?普通の鬼じゃない。君が契約の話を持ち出してから、他の子らが大人しくなった。…王様か何か?黒鬼だとしても格が違う」
破【俺はラゼツ・ガルヴァロ、________…とは言え、奴とは違う存在だがな。近い内に顔を合わせる事になるが、その時はお前が止めてくれ。暴走しそうだ】
主「………君、大物過ぎない?本名は知ってたけど、衝撃すぎてアホな顔になりそう」
上位始祖だった事は知ってるけど、想像の斜め上。どことなく力を測れないとは思っていたけど、こんな化け物が巣食っていたなんて。全てのピースが揃うと「あぁなんだ、そう言うことか」と納得できる。破絶王は、永年の目的の為に私を選んだのだと。
主「まぁでも、今となっては好都合。サポートは頼むよ、破絶王。他の子らもまとめてて?……さて、おやすみ邪射王絶。私はそろそろ起きられるよ」
外はどうなってる?時間の経過速度が分からない。安全な寝床だったとしても、血が飛び交う戦場でも関係ない。私はもう、全て受け入れられる。
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美鈴愈(プロフ) - フィアーさん» お答えできる範囲であれば是非。長らく顔を見せておりませんでしたので、このレスが無効になっても構いません。書き込みして下さりありがとうございます。 (2022年11月15日 13時) (レス) id: b98c7d23df (このIDを非表示/違反報告)
フィアー(プロフ) - 美鈴愈さん» 質問してよろしいですか? (2021年2月5日 18時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
美鈴愈(プロフ) - 凪花さん» ありがとうございます。長い間更新を中断してしまい大変申し訳ありませんでした。書き方や表現の仕方に多少の違いが出てくる文筆などがあるやもしれませんが、ご了承の上で更新をお待ち下さい。 (2019年11月1日 20時) (レス) id: 8d195bcaa7 (このIDを非表示/違反報告)
美鈴愈(プロフ) - minedeさん» 何の断りもなく長い間更新を中断しており大変申し訳ありませんでした。今後は時間がある時に更新して行こうと思います。 (2019年11月1日 20時) (レス) id: 8d195bcaa7 (このIDを非表示/違反報告)
凪花(プロフ) - 続き楽しみにしてます!頑張って下さい。応援してます! (2017年1月16日 10時) (レス) id: 254f4e5b63 (このIDを非表示/違反報告)
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