帝の門と吸血鬼 第三章

百二十一帝 ページ26

ミ「おまえを絶対に許さないぞ」

フ「茜ちゃんを蘇生させる方法を知りたくない？
ミカ君も可愛いから教えてあげるよ」

先程の怒りが引いてしまうほどの発言だ
ミカエラは目を開いたまま黙り込む
情報の欠片を提示し、相手を誘い込む
フェリドは人も悪いし、色々と巻き込む
でも、自分にとって有益になる人物しか
駒の中に入れない賢さも持っている

フ「《終わりのセラフ》八年前に人間たちが
行った禁忌の呪詛についてだよ」


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フ「どう？クローリー君、このバスエンジン
掛かりそう？」

ク「たぶんね。そのための充電器も持ってきてるし」

ガチャガチャとバスのエンジンを弄っている
クローリーを横から見ている
ここから移動する為の交通手段の確保の為に
働かされている彼を見るとなかなか哀れだ

フ「よかった。しかし君は実は機械いじりは
好きだよね」

ク「君がクラシックカーを無理矢理僕に直させる
から覚えちゃっただけだよ」

フ「ははは」

教育項目に機械いじりなんてものはなくて
シンプルに直せるのが凄いなと感心する
私は上官で、自分で車を運転することすら
なかった。高校生の時に無免許運転をした
ただそれだけで、本当に無縁の生活だった

キュルル ブォン

フ「わっ動いた。おーいみんなーお待たせ！
バスが動いたよ。これで一緒に移動できる」

神妙な顔つきで各々バスに乗り込んでいく
クローリーが運転するみたいだし、助手席
にでも座った話でもしよう
何処に行くかも分からないし、流れのまま

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