帝の門と吸血鬼 第三章

九十八帝 ページ1

ペチャ

数分後、足元は赤く染まっていて
吸血鬼だったモノが散らばってる
鬼呪装備で殺したわけじゃないし
血肉が残るのも当たり前かなって

炎【汚い死体だなぁ、燃やそっか】

ゴォォォ

死体は業火に焼かれ消えていく
塵しか残らないほど細かくなり
最後はサラサラとした砂になる
黒くて、本当に灰のようになる

主【私は、何をしても血で染まる
平和な生活など帰って来ない】

炎【君がそうなったのは…！】

主【炎欄朱が気にすることじゃない】

握った砂を地面に落としていく
が、それは叶うことなく流れて
風と共に去って行く

主【あはは……、そろそろ時間だね
この力を制御する鎖が外れるよ】

炎欄朱は何のことか分からずに
可愛らしい容姿で首を傾げる
私は、自分で自分を殺さないと
いけないときが来ると思うんだ

主【空港に行かなきゃマズイよねぇ…。
こわ〜い人体実験が始まるから】

入り組むビルを蹴って飛び回る
目指すは名古屋空港なんだけど
妙に嫌な予感がして胸が騒いで
早くしないとと急かされる感じ

私は、あの実験を止めたかった
人類を救う方法と言っていたが
それと同時に多くの犠牲を払う
犠牲になるのはたった一人だよ
ねぇ、お願いだから＿＿＿＿＿＿









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＿＿＿＿"私ノ仲間ヲ傷付ケナイデ"

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