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駄々こねてるしげをほったらかしてとりあえず水分に手を伸ばして飲み干していく。
1年生の時にしげとは同じクラスになって、しげの方から「よろしくな、俺重岡っていうねん」って声をかけてくれたのが始まりやった。
当時のしげはかなり猫を被ってたみたいで、今の姿なんて想像できひんかったな。
だんだん仲良くなっておれとか流星には気を遣わへんなってからはもうほんまに猫何匹飼ってたん?ってついつい聞いてもうたくらいや。
それこそあっくんとかとも仲良くなってくうちに淳太に容赦のないイタズラをして爆笑してる姿見た時はほんまもんの5歳児やとも思った。
そんなアホばっかしとるしげやけど、そればっかりやなくて行事に真剣に取り組む姿とか根は案外真面目なところとかはギャップがあって女子からも人気やねん。
しげのこと、そういうとこカッコええなって思ってたのに周りも一緒になって言い始めるとおれん中でなんかモヤッとして、けどしげの笑顔見たらモヤモヤもすぐ晴れて周りとかどうでもよくなったんよ。
そうやってしげのこと、気付いたら好きなってた。
神ちゃん、って歯いっぱい見せて笑う姿にいつもキュンキュンしてた。
実はな、今年の夏祭りはふたりで行きたくて、それで、そん時に告白しようと思ってたん。
しげがな、おれのこと想ってくれてるのはなんとなーく気付いてたし、はよ言うてくれへんかなぁって思っててん。
そしたら安心してその胸に飛び込むのにって。
やっぱり、薄々わかっててもちょっとは不安やったから。
けどほら、しげって大事な時にヘラヘラして照れてまうやんか。
やからここはおれが腹括って気持ち伝えようと思ってたのに、段階もクソもあらへん、急にキスされてもうて。
けどあん時のしげ、妙に色っぽくてめちゃくちゃ格好良かった。
眉間に少ししわ寄せてさ、かなわへん力にドキッとして、キスに酔いしれそうになる手前どこでこんな大人っぽいキス覚えてきたん?ってまたちょっとモヤモヤして。
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作者名:いえやす | 作成日時:2022年5月24日 21時