おれんじの休息

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怠い体を無理矢理うごかして、準備を始める。

今日は話し合いだけできればいいから、持ち物はそんなにいらんはず……、


たいした動きちゃうのに、節々が痛くて、
熱あるんやなって思い知らされる。



季節も季節やし、体温調節がいつも以上に効かんやろうから、
ロングTシャツに軽く羽織れるカーディガン、その上に暖かめのパーカー、さらに薄手のコートも手に持って行くことにした。


悪寒のせいで、暑いかな、なんてことは微塵も思わなかった。




「うわ、顔、あか.…」


服を合わせて鏡の前に立ったとき初めて気付いた。


熱出ると人間の頬ってこんな赤なるんやなぁ


まぁマスク外さなければええか…





「っ、ハックシュ…くしゅん！」




…………。



最後に荷物にBOXティッシュを追加して玄関を出た。






ぼーっとしてるからタクシーを捕まえるのにもだいぶ時間がかかった。



集合時間ちょうどに着いて、お会計をして車を出た。





…………さむい。


車から降りた振動で、頭痛がする。





まじでさむい。


そんなことより、はよ家行かんと




コートを、マントみたいにして羽織ってエントランスに入りインターホンを押す。

すぐに自動ドアが開いて中に入れた。


少し寒さはマシだけどやっぱり寒い。

こんなんで会議できるやろか。


不安でいっぱいやったけど、弱音を吐くわけにはいかへん。





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「おージェル！よかったな！セーフセーフ(笑)」



着いた瞬間、さとちゃんが大笑いしながら迎えてくれた。


なにがセーフなん…？

それは言葉にならず、おれはただ首を傾げるだけになった。




「ころちゃんが(笑)タクシーで寝てたら間違ったとこ連れてかれて遅れてくる(笑)(笑)」


後ろからなーくんが出てきた。


なんだ、そういうことかぁ
やから遅刻はころちゃんで、おれはセーフになったんやな




「わー、災難やなぁ…大丈夫なん？」


いつもどおり喋ったつもりやったけど、変やないやろか



「今、ちゃんとこっち来てるって」


「そっか(笑)」




中に案内されて、とりあえずテーブルの周りに腰掛ける。

大体、さとみところんがソファー座って、後は床やねんけど
ちょうどころんおらんし、ソファーに座らせてもらった。





「あー、みんな何飲む？」

「コーラー」

「おちゃーー」

「みずー」



これにすぐ答えられへんくて、どうしよって思っとったら
「はいよ」ってお茶が置かれてちょっと嬉しかった。



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