昔の恋をもう一度（濵） (ページ7)

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とりあえず花の家に向かう。

先に送ると言ってくれたが、
少しでも色々な話をしたくて

Aちゃん一人で酔った花を送らせるのは
心配やからと言ってついて来た。

「Aちゃん。
おかんみたいってよー言われるやろ？」

無事に花を送り届け、
俺の家に向かって運転している
横顔を見つめて声を掛ける。

「んー、確かにせやね。
自分では童顔な方やと思ってるんやけどなー」

「そうやなくて笑

多分周りに気を配ってくれるところとか、
人のことを一番に考えてるところとかが、
おかんみたいって言われる理由やと思うわ」

「んー、そうなんかなぁ？
自分じゃ自覚ないから分からん笑」

困ったように笑う横顔。

自覚なしにしているのであれば、余計に。

「なんて言うか、心配やねん」

「心配？」

「気配るんも疲れるやろ？
俺はAちゃんの方が心配やわ」

下心も特になくいった言葉だったが、
もしかして改めて考えると
チャンスなのではないか…？

そう思い始めると下心ばかり出てきて、

「せや、今度飯行こうや！」

と、下心いっぱいで誘った。

突然のことに驚き、
困っているAちゃんに笑いかける。

「Aちゃんは気を遣っちゃあかん。
俺がAちゃんに気を配る会」

すると、「何それ」と言い、笑顔になった。

QRコードを表示した画面を示す。

「嫌やったらブロックしてくれてええから」

俺の携帯にAと書かれた
アカウントが表示される。

Aちゃんと別れた俺はその画面を見つめて、
きっと気持ち悪いほどにニヤニヤしていただろう。