能面執事２【紫】 (ページ12)

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62. 覚悟と…私は！？ページ12

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「俺な、親父に百合帆のことが好きやってこと言っててん。

そしたら、
『それやったら、二ヶ月後までに経営学完璧にしぃ。
そうやないと、別のヤツと結婚さす。』

って言われてん。

それがたまたまAと合ってただけかー…」

「だから、経営学の本読んでたのか…」

私も座り込む。

百合帆さんはポカンとしてたけど、

濱田がテーブルの近くに持ってきた椅子に座った。

「……流星、覚悟はあるんやろうな。」

流星のお父さんが真剣な眼差しで見る。

「はい。」

「お前1人の問題とちゃうねんぞ。

1人の女性の人生も背負うんやから、責任持って一緒におれ。」

「…はい。｣

「…百合帆さん、流星のことよろしく頼みます。」

「そんな…！とんでもございません。

こちらこそ、ふつつか者ですが宜しくお願い致します。」

「百合帆さん…それは普通お父さんにじゃなくて流星に言うんだよ……」

「えっ！」

みんなで笑い合った。

……とりあえず、私と流星は結婚しなくて済むし、

流星と百合帆さんは認めてもらえたみたいだし、一件落着…

「じゃなーい！！」

「うわ、びっくりした。なんやねん急に」

流星が肩を震わせて振り向く。

「ちょっ、流星、ちょっと。」

手招きをして部屋の端へ移動。

「私が結婚することは結局変わってないじゃない！」

「あー…そやな。ま、頑張って。」

「りゅうーせぇー？」

肩をがっしり掴む。

「痛っ！痛い痛い！わ、わかっ分かったから！」