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「あ、ごめん、電話や」
そう言って、じゅんちゃんが電話に立った。
その手に握られているスマートフォン。
ストラップは、
ダイオウグソクムシだった。
あの時私があげたもの、間違いなく送り際に私が押し付けたそれだった。
もう5年は経っているのに、ストラップを変わらずにつけてくれてるのは、どうして?
幼なじみからのプレゼントだから?
大事な友達からのプレゼントだから?
私、期待していいの?
そんなことを考えていると、じゅんちゃんが戻ってきた。
「ごめんな、お待たせ〜」
「うん、全然いいんだけど」
聞いちゃって大丈夫かな。
「ん?どしたん?A?」
「…携帯の、ストラップ。」
「あぁ、これな。前、Aがくれたやつやんな。」
「やっぱり。」
「結構気に入っててんな、これ。最初はなんやこれ!って思っとったけど、ずーっと付けてると愛着も湧いてくるんやね」
…ん?どういう意味?
「…つまり?」
「あー、これ。気に入ったわ。ありがとうな」
なんだそれ!脈ありなのか無しなのかわからない!!!!どっち!
もやもやを抱えたまま、その後も呑み続け、結局じゅんちゃんに送ってもらって家に帰った。
服も少し背伸びしてみたし、ストラップもお揃いだった。別れて結構経ってるのに。
脈ありなのかなと思ったけど、いつもと違う私に反して、じゅんちゃんの態度は変わらなかった。
やっぱり友達止まりなの?
…もう分からないや
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作者名:とらい | 作成日時:2019年6月18日 22時