第12話 真実 ページ12
私は何も知らなかった
お金の事なら心配するな、なんて零しながら
笑ってた父、あの時一体どこからそんなお金を
出していたのか疑問ではあった
結局母さんは死んでしまったけれど
父は私の知らないところでいつもいつも
自分の苦難を悟られず笑っていた
『…言ってくれればよかったのに』
「親なら自分の子供に知られたくないって思うのが
普通なんじゃん？ま、今までのつけチャラに
してやったんだから明日から頑張れよ」
なんて私の頭をポンポンと叩く彼に
私は小さく頷いた
するとその時いつ呼んだのであろう部下が
部屋へやって来た
「失礼します。若、お呼びでしょうか」
「今日からこいつに給仕やらせるから」
この女を…？なんて怪訝そうに私をジロリと見る
ぶっちゃけめちゃくちゃ怖い。
もう少し怖くなさそうな人にしてよ…！
なんて彼に目で訴えれば、彼は言った
「別にいいよ、俺がイロイロ手取り足取り
教えてあげても」
『絶対悟は嫌だ！！何か身の危険感じる！！』
なんて、体をのけぞれば
それを聞いていた悟の部下が物凄い剣幕で
私の胸ぐらをつかみかかってきた
「てめぇ、若に向かってなんて口の聞き方
してやがんだ！」
『ひ！！ご、ごごめんなさい！！』
今にも殴りかからんばかりの男に
必死に謝ればそれを制したのは彼、悟だ
「俺が許可したんだよ。あんまり乱暴すんなよ
こいついじめていいのは俺だけ」
「え、若…?!」
なんの前触れだ、なんて私と彼を左右に見る部下
それにため息をついた悟は下がれと手を振った
「変わりにあいつ呼んで」
「…へい」
そう言って下がった男に暫くして
かわりの男が部屋へやってくる
その男とは
「…なんですか。俺暇じゃないんですけど」
やってきたのは若い男の子
明らか10代で先程の男とは違い、組の頭である
五条悟に対しこの態度だ
しかしそんな男の子に彼も咎めたりはせず
ケラケラと笑い口を開いた
「今日からうちに置くから
面倒見てやって、恵。」
そう言った彼に恵と呼ばれた男の子は
ようやく私に視線を移す
すると私を見た瞬間、彼は目を見開き
狼狽えた
「な…あんた…！」
『はい？』
一体何なのだろうか
人の顔見て失礼な子だ、そう思っていれば
悟は彼を制した
「 恵 。」
目は口ほどに物を言うというやつだ
2人でアイコンタクトをとり彼は溜息をつき
頷いた
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ぱむむ - 私もとても面白いと思います笑 内容も斬新で記憶喪失&ヤクザパロとか好きすぎます笑 応援してます！ (2021年7月29日 18時) (
レス) id: ac3050bbcb (このIDを非表示/違反報告)
xoxo(プロフ) - 白牙さん» ありがとうございます！今後ともよろしくお願いします (2021年7月20日 12時) (レス) id: de4eceb30b (このIDを非表示/違反報告)
白牙(プロフ) - コメント失礼します！とても面白い作品で、何度も読み返してました！！更新頑張ってください！応援してます！！ (2021年7月17日 5時) (レス) id: a1abb373c7 (このIDを非表示/違反報告)
xoxo(プロフ) - あこさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！ (2021年7月8日 21時) (レス) id: 87cf4b3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 初コメ失礼します！この作品にどハマりしました！これからも更新頑張ってください！！！ (2021年7月7日 7時) (レス) id: 4686a1bd88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：xoxo | 作成日時：2021年7月6日 22時
