恋愛対象外 (ページ9)

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第59話愛にページ9

｢は？お前ら同棲すんの？｣

『そ、寮の解約手続きももう済んでるし
あとは荷物運ぶだけ』

なんて、説明すれば悟は頭を抱え教室で叫んだ

｢毎晩眠れねーじゃん俺！！｣

『だから聞き耳立ててんじゃねーよ！』

｢そりゃあ俺男だもん。想像するでしょ普通に｣

なんて、ふざけんな！！と叫ぶAは
やっぱり同棲するのやめようかななんて零している

｢A、逆に考えればそっちの方が
燃えると思わないかい？｣

｢あ"？！｣

『…なんであんたも乗り気なんだよ』

なんてゲッソリする彼女にくすくす笑う

｢すまないね悟、毎晩寝不足にさせて
しまうかもしれない｣

｢お前はシコってろよ｣

｢君がね｣

なんて、ギャーギャー騒がれながら
その日は幕を閉じた

そしてその後、

彼女の荷物運びも終わり正式に彼女と一緒に住む事になった。

夕食も食べ終わり、特に見るわけもないのに
テレビが煩く部屋で響く中こんな
寝る前の何でもないこの時間が
好きだったりする

｢A、こっち来て｣

『いるじゃん隣に』

｢違うよ。もっと傍に寄ってくれって意味だよ｣

なんて手招きすれば彼女は私にぎゅうと
抱きついてくる

『傑って案外筋肉質だよね』

｢そう？｣

『うん、悟とは違う。あいつは細身で筋肉ついてる
けど、傑はガタイいいし尚筋肉ある』

と笑う彼女にふと疑問に思う。

｢…悟のいつ見たの？｣

『え？スポーツ大会の時あんたら脱いでたじゃん
その時だけど』

嗚呼、そういう事か。なんて少し安堵してしまう
自分がいる

『もしかしてちょっと妬いたわけ？』

なんて言われ目を見開いた

自分でも気が付かなかったが、言われて気づいた。
最近私はあの悟にですら嫉妬してしまってる事に

｢…すまない。気分悪くしたな｣

『別にそこまで言ってねーよ。ただ、
たまにちょっと信用されてないのかなって思う』

と眉を下げるA、

いや違うんだA、おかしいのは私さ

日に日に君を独占したい気持ちが強まってきている
のは本当で、少し自分を恐ろしく感じる時がある

｢信用してないんじゃない。
ただ、私が君を好きすぎる｣

『素直じゃん、なら好きすぎるその彼女が
君のハーゲンダッツを食べた事も
許してくれるね？』

と笑ったAに

｢それとこれとは別だ｣

と腕をがっしり掴んだ