恋愛対象外 (ページ15)

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第65話目まぐるしい日々ページ15

時が過ぎるのは早いもので天内理子の護衛任務を
受けてから早１年が過ぎ、季節は夏。

しょうこ、悟、Aの3人で外へ出る中
お互いの手にはシャーペンや消しゴムを持っている

｢いっくよー！｣

掛け声とともに一斉に手に持つ文房具を悟に向け
投げつける、しかしシャーペンは弾き返され、消しゴムは悟の頭にコツンと当たった

｢うん、いけるね｣

｢術式対象の自動選択か？｣

｢そ｣

正確に言えば、術式対象は俺だけど
とボヤく悟は続けて口を開いた

｢今までマニュアルでやってたのをオートマにした
呪力の強弱だけじゃなく、質量・速度・形状
からも物体の危険度を選別できる｣

｢出しっぱなしなんて脳が焼ききれるよ｣

｢事故補完の範疇で反転術式を回し続ける
いつでも新鮮な脳をお届けだ｣

とクスリと笑った悟にAの成程～！なんて
軽い返事が聞こえてくる

しかしその時

『じゃあこういうのはどうよ？』

｢あ？｣

投げられたサッカーボール、しかしサッカーボールの死角になって投げられたダガーナイフが悟の頬を掠め
Aはケラケラ笑った

『おい何避けてんだよ
何のために術式出しっぱなしにしてんの悟～？』

｢お前なぁ…！｣

『やだなぁ、どんなもんか確認してあげた
だけじゃん、逆に感謝しろよ』

と笑う彼女に悟は追いかける
そんな様子をただぼーっと眺めていれば
悟が私に声をかけてきた

｢なぁ傑、ちょっと痩せた？Aに飯食わせて
貰ってないわけ？｣

｢ただの夏バテさ大丈夫｣

｢A～お前最近抜いてやってんの？｣

『うるせーなすぐにそうゆう話に
持ってくな！』