どえすな社長 。

＃２２「予想外」 ページ23

深澤さいど








.









『女の縁切る。…だから俺と付き合って。お願いします』



「もちろん」








…は？








.







.








え？



頭の中が真っ白になっている。やばい。追いつけない。





社長…とAだよね？あそこにいるのは。



え、付き合うの。






…は？



意味がわからん。あんなに社長のこと愚痴ってたじゃん。



アイツに彼氏ができるなら絶対社長以外だと思ってたのに。





予想外の出来事すぎて頭が追いつかない。いや追いつきたくない。




ラブラブしながら社長室に入っていく２人。



見逃せない。








深澤「負けたくない」








聞こえるか聞こえないか、自分でもわかんないくらいの声でつぶやいて、社長室へダッシュ。



５メートルくらいの距離にある社長室にはすぐついた。







こんこん








『ん、まってて』





甘い社長の声が聞こえて、悔しくなった。



俺がもう少し早かったら。






『いらっしゃい、ってお前かよ。』




「あ、ふっかじゃん」






馴れ馴れしくそう話しかけてくるA。



おれ、いっつもどう接してたっけ。







「、どしたのふっか？」



『深澤？いつもと違うなちょっと、どうした？』





いつも俺に冷たい社長でさえも俺の心配をしている。




だめだ俺。







深澤「認めないよ、おれは。」




『は？』






やっと何か喋れたのに、こんなんじゃ伝わらない。



社長のどすの利いた声が聞こえる。






「なにを…」




深澤「おれ、Aしかいなかった。Aが全てだった。」






高校に時から俺ら腐れ縁だったよな。



またいっしょのくらすかよ、よろしくな。だるーっとか、言ってたけど実は嬉しくて仕方なかった。




社長の鋭い目に負けないように拳を握った。







深澤「社長と付き合うの？」




「…聞いてたんでしょ」






呆れたかな。




すぅっと息を吸って、Aが言葉を吐いた。





「ごめんね、ふっかの気持ちには答えられない」




深澤「答えなくていい」






俺はすかさずいう。



優しいから、あいつは。そういうと思ってたんだ。







深澤「答えなくていいから、好きでいさせて」





「え」






.

＃２３「いきなりの告白」→←＃２１「会いに来た」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す