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kj「ふっかさん！大ニュースやで！」
康二は店に入ってくるなり、そう言ってふっかを呼び止めた。いつにも増して騒がしい康二だったが、ふっかは変わらずふわふわしたテンションで出迎える。
kj「俺が撮ったみんなの写真な、コンテストで金賞取ってん！」
fk「え、マジ？金賞って、一番トップの賞だろ？」
kj「せやで。賞金も出るし、入賞作品を集めた写真集もあるって」
fk「康二よかったねぇ」
えっへん、とでも効果音がつきそうな康二の様子を見て、ふっかは思わず目を細め、わしゃわしゃと頭を撫でている。
fk「後で見せて。みんなにも報告しないと」
ふっかはそういったけれど、康二が大声で発表してくれたおかげで報告もなにもない。
だから、俺たちは代わる代わる康二の元に行っては、それぞれおめでとうの言葉をかけたのだった。
その日の夜、康二から呼び出されためめも合流し、改めて観賞会が開かれた。
受賞作はZuhauseの日常を切り取ったもので、スタッフと常連さん達が談笑する姿や、ショーの様子などが組み合わさっている。
fk「てか康二、毎年コンテスト応募してたんだね、知らなかった」
「一応な。なんか目標があった方が楽しいかなって思って。まあ今までなんの成果もなかったんやけど」
iw「でもこれを機に人生が変わる…なんてこともあるかもよ？」
sk「もしかしてプロのカメラマンになっちゃったりして〜」
ab「そうだよ、めめだって、モデルになったきっかけはそんな感じだったんでしょ」
そうだ、めめもスカウトで芸能界入りして、あれよあれよとスターダムを駆け上がった人間だった。
mg「まあ俺はそうだけど…」
しかし、振られた本人は困惑気味で康二の方を伺っている。
何故だろうと思ったけれど、次の瞬間その謎は解けてしまった。康二がこう言ったからだ。
kj「残念やけど、俺はプロになるつもりないねん」
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作者名：わかめ
| 作成日時：2020年2月22日 11時
