僕たちの帰る場所2 (ページ30)

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車と旅行と思惑とページ30

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というわけで、それからほどなくして、僕たちは9人で1泊2日の旅行に出かけることになった。今は照くんの運転する車にみんなで乗っている。
行き先は、ふっかさんたっての希望で某Y県の温泉旅館だ。温泉以外にも色々やりたいことがあるって言っていたけど、なんだろう。

dt「でも、めめよく2日も休み取れたよね」
mg「このために、雑誌の取材前倒しで詰め込みまくったんだよ…大変だったんだから」
kj「それだけ楽しみにしてたんやもんな」

9人で旅行なんて初めてのことだから、みんなテンションが高め。最近お疲れモードだった佐久間くんも嬉しそうだ。

sk「ねえ、せっかくだし何かゲームしようよ」
ab「じゃあ体内時計でもやる？」
「「おっけー」」

設定した時間を体内時計で計って、一番近かった人が優勝という単純なゲームだけれど、これがなかなか面白くて、車内は大盛り上がり。
気づけば目的地はすぐそこだった。

iw「サービスエリア着いたよ。ここで軽く飯なんだっけ？」
fk「そうそう」

mg「じゃあ招待旅行にしてもらった分、ここは俺の奢りで」
nb「さすがRen Meguro様」
mg「翔太くんその言い方気に入ってんの？」

ab「んーこれうまぁ。照も食う？」
iw 「ありがと。あ、マジで美味いな」

sk「阿部ちゃんこっちもあげるー」
ab「おーサンキュ」

そこで僕は目撃してしまったんだ。阿部ちゃんに突撃していく佐久間くんを見て、静かに微笑んだふっかさんを。

「ねえふっかさん。もしかして、今回の旅行の目的ってあれ？」

僕がそう問うと、ふっかさんは悪戯っぽくこう言った。
fk「内緒。さ、俺たちもなんか食おうぜ。腹減った」

それ、もう正解って認めたようなもんだよね。こういうのを見ていると、やっぱりZuhause の核はふっかさんなんだなって思うんだ。