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kj side
最近、めめがやたらと阿部ちゃんに絡む。
最初にこの店に来た時からなんとなく予感はしていたけれど、ブレスレットの一件があってからは、もうあからさまに阿部ちゃんのことを意識しているみたいだ。
あいつは元々好きなものには一直線なタイプだし、俺もそういう気持ちはわかるけど、めめと一番近くにいるのは俺だっていう自負があった分、今の状況にはちょっと複雑な思いもある。
そしてそれは、たぶん彼も一緒で…
sk「阿部ちゃん、今度のお休みなんか予定ある?ちょっと付き合ってほしいところがあるんだけど」
ab「あーごめん、その日ちょっと弟がこっち来ててさ!また誘って」
最近、この2人のこんな会話を聞くことが格段に増えた。
でも、揃って店のホール担当をやっている2人の休みがかぶる事はそもそも少ない。
それに、佐久間くんにとっては運の悪いことに、阿部ちゃんは実家のことがあったり、資格関係で勉強が必要だったりとなかなか忙しい人だ。
そこにラウールへのダンス指導の件も重なって、時間を取るのは至難の技。
佐久間くん、気が休まらないんだろうな…
「ねえふっかさん、佐久間くん大丈夫?」
fk「あー、俺も気になってはいるんだけど、なかなか口出せるようなことでもないし」
「もう、佐久間くんが元気なくなったらこの店の雰囲気にもめっちゃ響くんやからな」
fk「うっ…それを言われると痛い」
俺の言葉に苦い顔をするふっかさん。
「店長、なんとか頼みますわ」
fk「とか言って、お前のお目当てはめめだろ」
「なんやバレてるやん。でも、佐久間くん心配なんは本当やで」
fk「ごめんごめん、わかってるって。いっそ臨時休業でもして、みんなで気晴らしにどっか出掛けるか。そしたら色々話せるチャンスも出来んだろ」
さすが店長、それは名案かもしれない。
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作者名:わかめ | 作成日時:2020年1月27日 9時