僕たちの帰る場所2

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sk side


(これはもしかしてもしかしたら、あるんじゃないか…？)

阿部ちゃんの計算によると、投票が終わった時点で照の勝ちは決まったようなもん…だったはずなんだけど、照以上に現物の山に囲まれ始めている人が約1名。

「なんか、ふっか宛のチョコめちゃくちゃ多くね？」

nb「マジでめちゃくちゃ多い。店長アドバンテージ、笑ってたけど、本当にあったのかも」


店長アドバンテージか、なるほどな。
それにしても、ふっか対照…この店が出来るきっかけになった2人の最終決戦なんて、面白くなってきたじゃないか。

ふっかは投票では照、阿部ちゃんに続く第3位。
その時点では逆転不能かと思われたけれど、この現物の量なら大逆転優勝も夢ではない。


iw「よし、これで全部分けたよね？」
fk「じゃあ数えますかー」

照とふっかの票数差なら、現物でふっかのほうが10個上回ればふっかの勝利が決まる。

iw「俺29」

照のその言葉に、みんなの視線はふっかのもとへ。
そして彼は、たっぷりタメた後、驚いたような顔でこう言った。

fk「…42」


「「おおおおー！」」

dt「ふっかがダークホースだったか」
iw「うわー超悔しい」


「えー、ヒーローインタビューでーす。深澤選手、今のお気持ちは？」

ふざけてそう聞くと、ふっかは途端に照れまくっている。こういうところが人気の秘密なのだろうか。


fk「ヒーローインタビューって…
えー、一位というありがたい順位を頂きました。
店長アドバンテージなんて言って笑われていましたけれども、その効果があったのも、みんながこの店の雰囲気をよくしてくれて、沢山のお客様に来ていただいているからだと思います。
これからも、お客様とスタッフの皆さんのために頑張って行きますので、よろしくお願いします。
あ、あと、みんなでチョコ食べましょう。それも結構楽しみにしています」


いい感じにまとめてくるところは流石店長といったところだ。
店長の勝利ということで、店のイベントとしてもキレイな形で終われたし、ある意味今回はこうなるのが一番良かったのかもしれない、なんて考える。


だから、大好きなこの店のために、俺も明日からまた頑張ろう。でも、来年同じイベントがあったら、絶対一位になってやるんだからな。

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