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持っていたカクテルのグラスをテーブルに置き、じっと私を見つめる武臣を見てニッコリ笑う。
「随分様子が変わったな
本当に綺麗になった」
『ありがとう』
「お前もよくここに来るのか?」
『ここに来たのは初めてよ
武臣がいると聞いたから来たの』
なんでそんなことを知ってるんだ。と顔に出た武臣にフッと笑う。
『この六本木で私の耳に入らない情報はないわ』
足を組んで挑発的に笑う私にパチクリと瞬きをした武臣は頭抱えて笑い出した。
「アハハハハハ
そりゃいい!傑作だな!
それで、そんなお前がわざわざ俺になんの用なんだ?」
同じく足を組み、ニヤッと笑う武臣と私の間には異様な空気があった。
『場所を変えましょう
騒がしくて声が聞こえないわ』
立ち上がった私に武臣も続く。
このクラブには奥に個室のvip席が存在する。
私の顔を確認したスタッフがサッと扉を開けた。
「お前ここ来たの初めてだろ?」
『そうよ』
なんの迷いもなく部屋に入り奥のソファーに腰掛けて足を組んだ私の様子に武臣は、マジかよ…。と呟いて隣に腰掛けた。
『コイツの居場所を探してるの』
ペラっと机の上に置いた1枚の写真を手に取った武臣は、見た顔だな。と呟く。
『元ダークフェニックス3番隊隊長 永井優』
あー。と力無く言った武臣は写真をペラペラと揺らして、見返りは?と挑発的な笑みを浮かべた。
『もし、困ったことがあれば私の力を貸すわ
灰谷Aが武臣のバックにつく』
「灰谷?
お前灰谷なのか?」
武臣の問いに肯定するようにカクテルを口につけた。
「灰谷か
なるほどな〜
わかった」
『ありがとう
ただし私が力を貸すのは1度だけよ』
そう言って席を立つ私に武臣がもう帰るのかと呼び止める。
『えぇ、そろそろ番犬が帰ってくる頃だから』
言うと同時に鳴り響いたケータイをチラッと見て、ほらね?と微笑み扉を開けた。
『あー、そうだ
気をつけてね武臣
過去の栄光はそう長く続かないわ』
そう告げて閉めた扉の中からは、どう言うことだ!と聞こえるがふふっと笑いクラブの外へ出た。
コツコツと廊下を歩き、エレベーターに乗り外へ出る。
『げ』
「なぜ電話に出ないんですか」
そこには腕を組んで、私怒ってます。を醸し出しているタダがいた。
「そんな格好でこんなところに何の用で?」
『……野暮用』
「こんな時間に1人で出歩くなんて!!」
『わかったわかった…』
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玉兎(プロフ) - なるさん» はっ!!(*゚ロ゚)!! ありがとうございます!!✨✨ 頑張ります!!🥰 (2022年8月18日 12時) (レス) id: 2cb29c266f (このIDを非表示/違反報告)
なる - やっぱりこのシリーズとっても面白い!! これからも頑張ってください(^_^) (2022年8月18日 11時) (レス) @page25 id: 4373cfedf7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» いつも楽しみにしてくださって嬉しいです!ありがとうございます(⌯˃̶᷄ ⁻̫ ˂̶᷄⌯)✨✨ (2022年5月25日 21時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 蘭ちゃんに一体何が…続きが気になります✨ (2022年5月25日 15時) (レス) @page48 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» 久遠さんいつもありがとうございます! かなり増えましたね笑 (楽しくてつい書き込んでしまった…) 5も引き続きよろしくお願いしますね♡(≧ω≦ ) (2022年5月24日 20時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玉兎 | 作成日時:2022年5月14日 14時