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「お姉さんは真にぃの恋人にならないの？」
『ならない』
頭も体も洗い終わり、2人でお湯に浸かっていると、エマが唐突に聞いてきた。
「どうして？」
キッパリ答える私にエマは大きな目をこちらに向けた。
その目を直視できず、少しふやけた自分の手を見つめる。
『…あいつは太陽だから』
太陽？と繰り返すエマに、うん。と呟いた。
『あいつは太陽で私は月だから
月は1人で輝けないけど、太陽の側にも寄れないの』
罪で穢れた自分の手を見つめて、きっと私は今ここにいる資格もないのだと思う。
優しさに甘えてる。
太陽に照らされれば照らされるほど見えてくる自分の影に、時折嫌になる事がある。
照らさないで。と思う時もあるが、どうしてもあの暖かさに惹かれてしまう。
自分の気持ちにとっくに気付いていた。
ただ見ないふりをしてただけ。
シンイチローの強く優しい心に惹かれていること。
月が太陽に恋をした。
「んーわかんない」
唇を尖らせて言うエマの声にハッと我に帰る。
『…きっとそのうち……いや、エマはわからないままでいい』
私も太陽だったら…。そう小さく呟いたのをエマには聞こえていたらしい。
「太陽は2つ存在しないよ？太陽と月だから一緒に存在できるんだよ」
意味がわかっているかのように言うエマにふわっと笑い、あがろうか。と声をかけてお風呂を出た。
『エマは風のような人を好きになるといい』
「どう言うこと？」
ピンク色のパジャマを着たエマは髪をタオルで拭きながら振り向いた。
『時に優しく包み込み、時に激しく吹き荒れるような
風のような人』
「また難しい…」
眉間に皺を寄せたエマにふふっと笑って頭を撫でた。
「お姉さんはどんな人が好きなの？」
『ないしょ』
えーー！と頬を膨らませて言うエマに、そっと人差し指を口に添えて、今日のことは2人の秘密ね。と言って脱衣所を出た。
シンイチローの部屋へ行き、扉を開けると、缶ビールを机に置いてソファーでタバコを吸うシンイチローがいた。
「よく温もったか？」
うん。と返事をしてベッドの上に座り、充電器からケータイを引っこ抜いて起動させる。
タダからのメールと不在着信の量にドン引きしながら全件削除する。
その様子の私をチラッと見たシンイチローが、タバコの火を消しながらため息をついて部屋を出て行った。
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玉兎(プロフ) - なるさん» はっ！！(*ﾟﾛﾟ)!! ありがとうございます！！✨✨ 頑張ります！！🥰 (2022年8月18日 12時) (
レス) id: 2cb29c266f (このIDを非表示/違反報告)
なる - やっぱりこのシリーズとっても面白い！！ これからも頑張ってください（＾_＾） (2022年8月18日 11時) (レス) @page25 id: 4373cfedf7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» いつも楽しみにしてくださって嬉しいです！ありがとうございます(⌯˃̶᷄ ⁻̫ ˂̶᷄⌯)✨✨ (2022年5月25日 21時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 蘭ちゃんに一体何が…続きが気になります✨ (2022年5月25日 15時) (レス) @page48 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» 久遠さんいつもありがとうございます！ かなり増えましたね笑 (楽しくてつい書き込んでしまった…) 5も引き続きよろしくお願いしますね♡(≧ω≦ ) (2022年5月24日 20時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年5月14日 14時
