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学校で授業を受けては、お母さんに隠れてこっそり呪霊を倒す日々。
そんな生活が続き、気づけば小学校の卒業間近になっていた。
そんなAのもとに、ある日切羽詰まった様子で担任の先生から連絡がきた。
「Aさん、あなたに緊急の連絡よ。」
"緊急の連絡”
その言葉に悪寒がし、恐る恐る先生から受話器を受け取る。
『もしもし……。』
「君がA?やぁ初めまして。」
…………………、
………え?
初めて聞いた声に硬直した。
知らない、男性の声だ。
声色からして、成人男性なのだろう。
ええぇぇぇ?!
ごめんなさいあなた誰ですか?!
脳内にアラートが鳴り響いた。
「あれ、聞こえてないかな。おーい、A?」
ふと我に返り、受話器を持ち直す。
『すみません。』
「まぁいいや。僕の名前は五条悟。悪いけどガキに割いてる時間がない。今から言うことをよく聞いていて。」
今話している相手は"五条悟”と言うらしい。
初めて聞く名前だ。
きっとお母さんと同じ職場の人だろう。
ていうか初対面にガキ呼ばわりはされたくないんだけど。
「今日、仕事先で君のお母さんが倒れた。」
躊躇いもなく、五条さんはそう言った。
「大丈夫、そんな大した事じゃないよ。…ただ、暫く入院するって。」
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作者名:ふぅあ | 作成日時:2023年2月21日 21時