隣人:hari-shi ページ19
「どうも、はりーシと申します」
最近隣に新しい人が来た。このボロアパートに人が来るというのも珍しいことなのに新しい入居者はかなり体つきの良いイケメンだった。見た目からしたら世にいうヤンキーを思わせるが、声色も優しげでかなり丁寧な口調で衝撃を受けたのが記憶に新しい。
まあ、なんであれ私とはりーシさんは隣人同士であるだけで、それ以上でも以下でもない。その境界線を超えることはないと思っていた。しかし運命というのは面白いもので、私の考えをいとも簡単に覆した。
ピピピ、と規則正しく鳴り響く目覚まし時計を止め起床する、月曜日のゴミ出しをしようと重いまぶたを擦りながら階段を降りようとすればぐらりと足がすべり、階段を何段か踏み外してしまう。しかし当たり所が悪かったわけでもなく、少しの傷で住んだのが不幸中幸いだった。 私は膝についた砂と、滲む血を掌で拭くと、後ろからばたばたとこちらに向かってくる足音が響いた。 私は近所迷惑だなあ、なんて思いながら後ろに目を向けると、隣人のはりーシさんが階段をばたばたと降りてくるなり私を抱えて階段を物凄い勢いで駆け上がり、はりーシさんの部屋に入った。私はわけも分からず「え、あ」と母音を一音ずつ声に出していた。
「…さっき、物凄い音がしたから何かと思って出てみたらAさんが階段したで蹲ってたから」
びっくりしました、と続けながらいそいそと消毒液と絆創膏を取り出した。
「だっ、大丈夫です！ありがとうございま…」
ありがとうございます、と言い終える前にはりーシさんは消毒液をべっと傷口にかけ、軽く拭いた後絆創膏を貼る。
可愛らしい、うさぎの絆創膏。
ただそれだけのことなのに私はきゅん、と胸が高鳴ってしまった。
いかんいかん、人の良心を!!
私はぶんぶんと首を振り、ありがとうございますとお礼を言いながら立ち上がる。 いえいえと微笑む彼に再び胸が高鳴るが気のせいだと自分で思いこみ、部屋を出た。
うさぎの絆創膏を見つめながら私は自室に戻るなりベッドに飛び込んだ。
どうか明日も会えたらな、と脳裏の片隅に思いながら。
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冷蔵庫(プロフ) - 私のアール、いい歌ですよね！更新がんばってください！ (2015年10月24日 13時) (
レス) id: 78ce81bc5a (このIDを非表示/違反報告)
@-1 - 惚れた弱味の続きをまたリクエストしたいです…全てのリクエストが終わってからでもいいので！よろしければ…しつこく何度も申し訳ないです;; (2015年10月18日 12時) (レス) id: 301a518ebc (このIDを非表示/違反報告)
猫丸(プロフ) - またまたリクエストしてもよろしいでしょうか？牛沢で喧嘩からの仲直りでよろしければおねがいします！！ (2015年10月18日 12時) (レス) id: babea98844 (このIDを非表示/違反報告)
珠里(プロフ) - 猫丸さん» こちらこそリクエストありがとうございました！ (2015年10月17日 14時) (レス) id: abad90d4a2 (このIDを非表示/違反報告)
猫丸(プロフ) - 牛沢のお話読ませていただきました！ありがとうございます！！ (2015年10月17日 13時) (レス) id: babea98844 (このIDを非表示/違反報告)
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