お互い様：hira ページ2
ヒラくん。
甘ったるい声で僕に迫る女、それに答えるように僕もキスを落とす。くぐもった声でキスに応じる彼女に僕は何の感情ももたず、キスを続ける。こんなの不潔だって分かってる、汚らしい行為だって、分かっているけれど、スリルを味わいたいのだ。悪趣味だと仲の良い人に言われるけれど、何とでも言え。やめる気なんてさらさらありゃしないんだから。
絶頂に浸る彼女を見届け、身を整える。
彼女はまだ満足していないような顔で僕を見つめるけれど、僕はそんなのお構いなしににこりと微笑み「またね」と一言。 そそくさと出ていく彼女の背中を横目で見届けながら僕は乱れたネクタイをしめなおす。
「不純だな」
彼女が出ていった扉の先には、見知らぬ女がいた。黒縁メガネに三つ編み、制服のスカートも長めでいかにも真面目を具現化したかのような女。
それなのに真面目さが一切感じられないのは見た目と反して男っぽい口調だからか。
「だれ？」
「ひっど。同じクラスのAだよ」
「あぁ、クラス委員長さんか。あー…うん、まあどうでもいいや」
この行為を見ていたんだ、きっと先生かなんかに言うのだろう。
それは困るんだよなぁ、まだ。
僕はストン、と座っていた机の上からおりて、静かに彼女を壁際まで追い詰めれば、彼女は表情1つ変えずに僕を見つめた。初めての反応にどうしたらいいかわからなくなるものの、とりあえずキスとかしとけば口止めにはなるだろうと、そっと顔を近づければ彼女はくすくすと笑い始め、しまいには腹を抱えて笑い出した。
「ヒラくん、そんな可愛い顔してるのにやることなすことえげつないよね、あー、うける。」
「…同じクラスのAちゃんはうけるとかそーいう言葉使わないと思うけど」
けたけたと笑いながら彼女は黒縁メガネを外し三つ編みも解く、ふわりとシャンプーの匂いが鼻をくすぐる。 普段なら絶対見られない姿に少しだけ心揺らいだ。
「そりゃあ、猫被りしてますからね」
「うわぁ、」
若干引いて見せれば、彼女は僕のネクタイを引っ張り、距離を縮めた。
「お互い様っしょ」
それもそうだね、と笑えば彼女はゆっくりとボタンを外した。
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冷蔵庫(プロフ) - 私のアール、いい歌ですよね！更新がんばってください！ (2015年10月24日 13時) (
レス) id: 78ce81bc5a (このIDを非表示/違反報告)
@-1 - 惚れた弱味の続きをまたリクエストしたいです…全てのリクエストが終わってからでもいいので！よろしければ…しつこく何度も申し訳ないです;; (2015年10月18日 12時) (レス) id: 301a518ebc (このIDを非表示/違反報告)
猫丸(プロフ) - またまたリクエストしてもよろしいでしょうか？牛沢で喧嘩からの仲直りでよろしければおねがいします！！ (2015年10月18日 12時) (レス) id: babea98844 (このIDを非表示/違反報告)
珠里(プロフ) - 猫丸さん» こちらこそリクエストありがとうございました！ (2015年10月17日 14時) (レス) id: abad90d4a2 (このIDを非表示/違反報告)
猫丸(プロフ) - 牛沢のお話読ませていただきました！ありがとうございます！！ (2015年10月17日 13時) (レス) id: babea98844 (このIDを非表示/違反報告)
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