中間じゅんぺろ (ページ31)

今日:25 hit、昨日:1 hit、合計:23,239 hit

◆31 ページ31

*

呆れを通り越して感心するぐらい無神経な質問をぶん投げてくるこの女。

これが駆け引きでもなんでもなく完全に素やってところやから末恐ろしい。

ムカついて同じ質問を返してやったらこの反応。

終わった。

この反応はクロ決定。

一瞬の思い付きに駆られて聞いた自分がアホやった。

とはいえ、失恋確定でも意外に落ち着いてて平常心な自分。

冷やかす余裕ぐらいはまだあるみたい。

「…おー、おんねんな」

「で、誰？(笑)」

…やめとけばええのに。聞いたって自分が苦しくなるだけやのに。

知ったって自分にメリットなんかないってわかってるはずやろ。

『わからないなら、、』

『ご想像にお任せで』

…これは俺が知ってる奴やと踏んだ。

「…やっぱさっきのあいつやな、」

『…だから！さっきのあいつ呼ばわりはやめなさい、』

「…なんや、めっちゃ擁護するやん、(笑)」

『いや、君ね？あいつとか言ってるけどもっと彼の人間性見習ってほしいよ？？』

認めたくないけど認めるしかない。

はいはい、どうせ俺なんかさっきのあいつと比べたらダンゴムシ以下ですよー。

だいたい女の子にモテるのは決まってああいう自然と人が寄ってくるタイプのマイナスイオン系男子ですよねー、、。

なんか急に病めてきた。

なんで俺はこんな風になってもうたんやろ？

なぜあいつみたいになれなかった？

なぜ神はこんなに不平等なんや？

もう軽く悟り開きかけてる。

『じゃあ淳太も教えてよ、』

「は？」

『いるんでしょ？箸からカツ落としたの見たよ？』

人に聞くなら自分から教えてよ、、って、、、

は？

お前…まだ掘り返すかそれ……！

せっかく悟り開いて無かったことにしようとしてたら…

いやこんなん言うてるけど、そういえば俺が勝手に運命感じてただけ。

いくら言ってもAに罪は……ない。

ないけど…納得いかへんなぁ……。

「そうやなぁ…」

「協力してくれるならまぁ…教えてもええわ、」

こうやってAに理論上俺を振らせる道を閉ざす。

人間性があかんなら頭のキレをふりかざすしか。

あーあ、俺ってほんま卑怯。

…これやからあかんのやろなぁ。

神が不平等でどうこうの問題じゃない。