Thread of light

#3 ページ3

「・・・好きな人に一生振り向いてもらえなかったら？俺、一生キスできない。」


「ふふ、たまでも弱気になることあるんだ。・・たまに好きって言われて落ちない女の子いないでしょ。大丈夫だよ、たま。」


たまは幸せでいて。


それで俺の想いも少しは報われると思うから。


「・・もしも、もしもだけど一生だめだった時は、俺が責任とるからさ。俺が玉さんと結婚してあげる！なんて。」


こんな形でしか、言えない。


「・・なんで？・・何でそんなこと言うの？」


「え？・・なんで怒ってるの？」


うまく冗談にできたはず。なのに、たまはすごく怒ってて、それから小さな声でつぶやく。


「・・怒って、ない。もおいい。」


帰ろうとするたまを放って置けなくて、腕を取る。


顔をみると、苛立っているような、だけど今にも泣きそうにも見える。


「たま、俺何か変なこと言った？」


たまの考えてることが分からない。


「・・言ってない。お前は何も。・・変なの、俺だけだから。」


「ねぇ、たま。」


「・・俺が好きなのは・・お前って言ったらどうする？」


「え？」


頭が真っ白になる。


「俺が、好きなのはお前だって言ったら、責任取ってくれる？あの子と付き合ったりしないで、責任取って、ずっと一緒にいてくれるの？」


「たま・・？」


「・・・うそ。・・おねがい・・もう、ゆるしてよ。帰りたい。」




俺が固まって動けなくなってる間にたまは帰ってしまった。


たまが好きなのは俺だったら・・？


そんなこと、現実にあるはずがない。

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