検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:68,042 hit

**** ページ31

さすがに永倉さんは出来ないから、
天霧君が脇に抱えて運んでいった。

あの姿は、
ちょっとだけ情けないかも…。




A「姉様は土方さんに預けます。
幸せにしたいなら傍に置いて、守り切ってください」

土方「……仕方ねえな、俺も男だ。
覚悟を決めてやるよ」

A「よしっ!」




姉様は瞳を潤ませながら、
嬉しそうに笑った。

笑ってさえいてくれれば、私はそれでいいんだ。

髪に結んでいた結い紐を解き、
懐から小瓶を取り出す。

そしてそれを、姉様に差し出した。




千鶴「これ…」

A「姉様の変若水は無くなっちゃったでしょ?
だから、持ってって。
結い紐は、大事な勾玉が付いてるから、
必ず返しに来てね」

千鶴「でもっ!」

A「お守りだよ。小通連と一緒。
きっと、姉様を守ってくれるから」

千鶴「……ありがとう。絶対に返すから!」




私の手から二つの物を受け取れば、
姉様は大事そうに胸に抱いた。

チラッと斎藤さんを見れば、
悩む様子もない。

きっとこのまま土方さんに付いて行くんだろう。




A「では、私は行きます。
斎藤さんも、後悔をしない選択を…」

斎藤「俺はあんたと共に行く。
傍に置いて、幸せにしたいからな」

土方「お前…。そうか、良かったじゃねえか」

斎藤「副長、俺はAと共に待ちます。
どうか、ご無事で」

土方「おう。お前らもな」

A「皆さん、ご武運を!
そして、またお会いしましょう」




斎藤さんと一緒に船の淵から、
ちー君たちがいる岸に向かって飛んだ。

斎藤さんが残ってくれるとは思っておらず、
私の頬は自然と緩む。

ストンッと岸に降り立つと、
そこには真っ白い髪と角を生やした鬼が4人。

それに鬼化した原田さんと、
たった一人の人間である永倉さん。

ここにはいないけど、
沖田さんや平助君。山崎さんに島田さん。

それに山南さんに土方さん。


そして、斎藤さんが…。


大丈夫。
私には仲間がいる。

人を思いやられる仲間が…。




A「一気に片付けよう!」

139:最終決戦→←****



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
52人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

斎藤ようこちゃん(プロフ) - 何度も読み返して読んでます。斎藤さんとの恋仲で幸せです。涙が流れてます。 (2020年5月26日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント&一気読みありがとうございます!風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2019年10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (2019年10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月2日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。