【薄桜鬼】純血を巡る者５ (ページ5)

今日:17 hit、昨日:10 hit、合計:76,866 hit

＊＊＊＊ページ5

永倉「それで、どうしたんだ？」

井上「あぁ…。
坂本龍馬が、暗殺されたらしい」

原田「本当かよ？一体、誰がやったんだ？」

坂本龍馬が、暗殺された…？

でも大政奉還がなされた時に、
彼には手を出すなって命が下ったって言ってなかったっけ…？

永倉「坂本は、敵が多いしな…。
幕府側も薩長側も…。
個人的な恨みなら、紀州の三浦って奴とも揉めてたよな」

沖田「あはは。
実は、僕らが一番疑われてるんじゃない？」

A「疑われてるって思うなら、
笑い事ではないですよ？」

沖田「そう？可能性の話だからね。
でも、どうせ他の奴に殺されるんなら、
僕が斬っておけば良かったなぁ」

永倉「おいおい、冗談に聞こえねえよ。
つうか、俺らは手を出すなって言われてただろうが」

坂本さんってどんな人だったんだろう。

面識がないけど、きっと、
その死が国を揺るがすような重要な人だったんだろうな。

井上「私たちは勇さんから、
坂本龍馬に手を出さないように採算言われていた。
だけど、世間はそう見てくれてはいないようでね…。
何でも、現場に新選組隊士の鞘が落ちていたらしい。
今取り調べの問い合わせが来ているよ」

……え？
鞘が、落ちていた…？

不自然すぎる内容に首を傾げた。

千鶴「鞘って、そんなの証拠になるんですか？」

原田「どう考えても、単なる言いがかりだろうよ。
で、誰の鞘だって言ってるんだ？」

井上「……それがね、君なんだよ。原田君」

原田さんの、鞘？

私には見えていないから分からないけど…。

A「原田さん。
今、佩刀してないんですか？」

原田「そんなわけねえよ。
俺の鞘は、ここにあるんだぜ？
作り話なら、もっと上手くやれってんだ。ったく…」

そりゃそうだよね。

鞘だけ置いてくるなんて事も、
原田さんが勝手にやっちゃうって事もないもん。