【薄桜鬼】純血を巡る者４ (ページ16)

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隊士「原田さん」

原田「おっと…、そろそろ刻限だな」

今度は制札警護に
原田さんたち十番組の人たちが行くみたいだ。

夜の警護は大変だろうな…。

千鶴「気を付けてくださいね、原田さん」

原田「ああ！」

隠れた私が声を出すわけにもいかず、
心の中で「頑張ってください」と言うだけに留まった。

人も少ないし大丈夫かな？って思って
外に出て来たけど、
やっぱり姉様がいる所に出て来るのは大変だ。

今度からもうちょっと気を付けよう…。

その日の夜。

原田さんは制札を守り切り、
後日、報奨金を貰った。

そのお金で
皆で島原へ食事をしに行こうと誘ってくれたのだけど、
姉様が行くならとお断りをした。

だけどそれを斎藤さんが、
別行動で行けばいいと提案してくれ、
今は姉様たちと離れて
斎藤さんと一緒に島原に向かっている最中だ。

斎藤「あんた、一人で屯所にいるつもりだったのか？」

A「え？はい。
皆さんが行くなら、私は一人ですね」

斎藤「ハァ…。遠慮などする必要はないだろう」

A「遠慮っていうか…………、遠慮ですね」

自分が言ってる事が何だか可笑しくて、
フフッと笑ってしまった。

村にいた時は一人でいる時が多かったから、
特に気にした事なんてなかった。

それにあの頃も、
父様が姉様を連れて行く時は留守番だたし、
ここでも姉様と一緒に外に出るわけにはいかない。

兄様を探しに行った時は、
不可抗力で鉢合わせになっちゃったけど…。

あの後、少しの間だけ
新選組には同じ顔の音がいると噂になったっけ…。

あんな失態はもう晒せない。
ここの人たちに迷惑を掛けるわけにはいかないから。

斎藤さんと話をしながら歩いていれば、
襲名以来の島原に到着した。

あれ？このお店、
襲名の時に使ったお店だ。

それなら菊月さんもいるのかな？