純血の日本人 Ⅲ【HP】 (ページ31)

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学期が終わりホグワーツ特急へのりこんだ。
コンパートメントはどこへいってもフレッドとジョージ入ってきそうなので、唯一安全そうなパーシーのところに相席させてもらった。

案の定、駅につくまで誰とも話すことはなかった。

駅は人で溢れていたが、私を迎えくれる人はいない、という現実を突きつけられただけだった。

家へ帰ろう。

荷物をかかえて人知れず、姿をくらました。

『むぅ……、きもちわる…』

家についた私はローブを脱ぎ捨てて気持ち悪さと格闘していた。

こんな時母さんはどうしてたっけな……。
あぁ、ハーブティー飲んでたな。

キッチンへと向かうが、休暇に1度も帰ってきてないからなのか至るところに埃が被っていた。

掃除しないとな。

そんなことを思いながらポットをだしハーブティーを入れた。
玄関にかけたローブに杖を入れたままだったが、家では杖をわざわざ使う必要もない。

1人掛けのソファだけを魔法できれいにして座る。

ハーブティーを飲みながらこれからのことを考えた。

残された資産だけで生活していくのは無理だから、卒業したら仕事しないとな。
日本に帰らなきゃいけない？それともこっちで？
NEST試験はイギリスでの就職だしな…こっちの方がいいかも。
でも私、日本国籍だな……まずは国籍からかな？

考えれば考えるほど問題が山積みだ。

とにかく動き始めないとね。
1人でいると嫌なことばかり浮かんでくるし……。

ハーブティーを一気に飲み干し、ショルダーバッグから羊皮紙の切れ端をだした。

『ここならいけるな…』

呟きながら姿をくらました。

～アズカバンの囚人編、fin～

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