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目金side
｢どうぞ｣
｢あ…ありがとうございます｣
僕が買ってきたエナジードリンクを彼女に渡す。
どういう事なんだ…この子は一体…？
｢彼女はAAちゃん。僕と同じゲームが好きな女の子なんだ｣
萌先生はそう話すが、それだけの説明じゃ納得がいかない。
｢はじめまして、AAです｣
にこ
………かわいい、ですね。
｢はじめまして、僕は萌先生の友人の目金欠流です｣
｢ここで一緒に住んでいるんだ｣
｢そう言えばここって…｣
なんだ、てっきり今までもこっそり連れ込んでたのだと思っていたけれど違うんですね。
｢ここは僕の作業部屋兼目金くんの仕事部屋さ｣
｢へえ、こんなとこにあるんですか！｣
目をキラキラしてさせてあたりを見渡す。
しかしその目には涙の痕があった。
｢…さっきの奴らにナンパされてたんだよ、それを僕が助けたつもりだったんだけど…｣
｢い、いえ…助けてくれました！｣
なるほど…だからか。
｢そしたら神経逆撫でしちゃって追いかけられちゃったんだ｣
にこ
それで…怖くて泣いてたって感じですかね。
｢で…ここで躓いてずっこけた｣
｢その上に私がコケちゃったんですよ…｣
｢なるほど…繋がりました｣
説明されないと分からないなぁ。
｢あっ、萌先生…怪我ないですか？｣
｢ん、大丈夫だよ。ありがとう｣
にこにこ
…でも、萌先生……分かりやすすぎ…。
彼女のリュックに付いているの、シルキーナナ…？
｢シルキーナナ、好きなんですか？｣
｢！はい、大好きです｣
へえ、このご時世で珍しいな。
｢目金くんも、元々はファンとして知り合ったんだ｣
｢そうだったんですか？｣
｢はい、僕も当時シルキーナナが大好きで…初めて萌先生に会った時は感激でした｣
懐かしいなあ…あの時は中学生でしたね。
｢え？当時ってことは｣
｢うん、中学生の時にね。学校は違うんだけども｣
｢お互いサッカー部だったんですよ、試合前にメイド喫茶で初めて会いました｣
最初彼らはイカサマしようとしていたんですけど、この事をAさんに喋ったら………
｢………………｣
許してくれなさそうですね。
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作者名：夢子(む〜こ) | 作成日時：2020年3月22日 23時
