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休日なのに彼女に会えるとは思わなかった。
思わなかったのだけれど…。
｢………っ｣
本当に可愛くて変な声出しちゃった。
元々かわいいのだけれど、メイクと私服だと更に可愛く見える。
この服…ちょっとシルキーナナ意識してそう…かわいい。
…こんな顔で笑いかけられると、ドキドキしてしまうな。
そして、そんな彼女の視線の先にいるのは男の子。
……彼氏だよな、かわいいもんAちゃん。
…おっさんが変な期待しちゃダメなんだよ。
｢……Aちゃん｣
｢っ、はい…？｣
振り向いてから顔が近いことに気づき、少し離れる。
｢彼…誰？｣
目をまっすぐ見つめてしまった。
｢……あ、クラスメイトです…ちょっと見つかるとマズイかなって｣
クラスメイト？
｢…誰と来てるんだろう、多分彼女かな｣
その一言で、彼とAちゃんが付き合ってないって気づいた。
｢…行きました、すみませんなんか｣
彼女と合流し、自動ドアに向かう後ろ姿を見届け、僕の方を振り返る。
｢いや…大丈夫｣
｢だめですね、人と馴染めないの｣
Aちゃんがしょんぼりと話し出す。
｢アニメが好きなだけなのに、話が合わない〜ってハブられたりして｣
…そうか、彼女は秋葉名戸とは違う世界にいるんだ。
｢低血圧のせいで学校休みがちになっちゃったせいもあるんですけど｣
にこ
無理して笑う彼女の顔に、なにか来るものがあった。
｢低血圧？｣
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作者名：夢子(む〜こ) | 作成日時：2020年3月22日 23時
